柿谷曜一朗(セレッソ大阪) (c)J.LEAGUE PHOTOS 柿谷曜一朗(セレッソ大阪) (c)J.LEAGUE PHOTOS

『ナビスコカップ』は現在、準決勝初戦を終えて、約1か月後の第2戦を待つばかり。ここで、ニューヒーロー賞の歴史を振り返ってみたい。

「ナビスコカップ 準決勝」チケット情報

決勝を除き、日本代表の活動期間と被ることも多い『ナビスコ杯』は、若手の登竜門としても知られる。そこで、1996年に新設されたのが、準決勝までに最も活躍した23歳以下の選手に贈られるニューヒーロー賞だ。

歴代受賞者を見ると、1996年の名波浩(ジュビロ磐田、所属は受賞当時・以下同)、1998年の高原直泰(磐田)、2004年・長谷部誠(浦和レッズ)など、日本代表を支えたメンバーがズラリ。ここ数年も2009年・米本拓司(FC東京)、2010年・高萩洋次郎(サンフレッチェ広島)、2011年・原口元気(浦和)など、各チームの主力が名を連ねる。昨季は石毛秀樹(清水エスパルス)が、18歳1か月の史上最年少での受賞となった。

そもそも、ニューヒーロー賞は予選リーグから準決勝までの各試合会場にて実施される報道関係者の投票をもとに決定する。ただし、原口や石毛のような歴代受賞者は選考外となる。

準々決勝終了時の投票途中経過の上位選手は以下の通り。蜂須賀孝治(べガルタ仙台)、富山貴光(大宮アルディージャ)、三田啓貴(F東京)、大島僚太(川崎フロンターレ)、登里亨平(川崎)、齋藤学(横浜F・マリノス)、田中輝希(名古屋グランパス)、柿谷曜一朗(セレッソ大阪)、南野拓実(C大阪)。

準決勝2試合を経て、誰が得票を伸ばすのか、まったく読めない。過去18名の受賞者を見ると(1996年のみ名波と斉藤俊秀の2名受賞)、優勝チームから8名が選ばれている。ちなみに準優勝チームからは5名、ベスト4進出チームから4名。グループリーグ敗退のチームからの選出は名波ただひとりしかいない。

得票上位選手の中で、3ゴールを決めている柿谷、南野のC大阪コンビのインパクトが際立つが、C大阪は準々決勝で敗退している。ベスト4に残っている上位得票者と言うと、大島、登里、齋藤の3人である。柏のエース・工藤壮人も23歳以下だが、柏は『ACL』で『ナビスコ杯』予選リーグをシードされた上、準決勝初戦も日本代表に帯同して出場していない。さらに10月の日本代表東欧遠征のメンバーに選ばれれば、最終投票試合となる準決勝の第2戦は不出場となる。柿谷の次にインパクトを残している齋藤も、日本代表により、準決勝2試合に出場できない可能性がある。

予測不可能のニューヒーロー賞争いはあと1試合で投票が締め切られる。10月12日(土)・『ナビスコ杯』準決勝第2戦、浦和×川崎・埼玉スタジアム、横浜FM×柏・ニッパツ三ツ沢球技場を経て、その名を歴史に刻むのは誰か。チケット発売中。