3.過去の失敗を隠して依頼する

依頼人にとって都合の悪い事実を隠したまま依頼されるのも、探偵を困らせるNG行動の1つです。

浮気調査の成否を分ける最大の要因は「ターゲットの警戒心」ですから、特にこの部分は決してウソをつかず正直に伝えてください。

ターゲットの警戒心が上がっていると判断されるのは、以下3つのパターンです。
・「浮気してるでしょ!」と激しく問い詰めた
・自分で尾行して、バレた
・他の探偵社を雇って、バレた

これらに該当する場合、まず普通と同じように尾行や張り込みすることは困難です。調査日を細切れに分割して少しずつ行動を追っていったり、1日ごとに必ず調査員の顔を全員入れ替えたり、GPS発信器での遠隔監視に切り替えたり「警戒しているターゲット専用の調査方法」を選択する必要があるのです。

だから、ここを隠されると探偵が、そして誰より依頼人が困ることになります。たしかに尾行がバレていたり、カッとなって問い詰めたことなど恥ずかしくて他人に話しにくい気持ちも分かります。悪条件で調査するのだから報酬が割高になるのでは?と不安な心情も理解できます。しかし望んだ最良の調査結果を得るためには、質問されたことを正直に話すようにしましょう。

 

4.探偵に余計な手助けをする

調査中に依頼人が勝手なアクションを起こした結果、すべてが台無しになることがあります。たとえば、ある依頼人は探偵のサポートをしてあげようと、調査の入っていない日に自分でパートナー(妻)を尾行してしまいました。

本人は「その日は浮気してなかったけど、ちゃんと家に帰るまで尾行できましたよ!」と自慢げに報告してきたのですが、次回からの調査は大変でした。それまで無防備だったターゲットが、プロ顔負けの警戒を見せるようになってしまいました。つまり依頼人の下手な尾行が気づかれていたのです。

尾行まで極端な行動でなくても、迷惑なサポートをしてくる依頼人は少なくありません。浮気相手の職場周辺をうろついて何枚も写真撮影する、発信器が示した付近のラブホテルに片っ端から写真を見せて「こういうカップルが入店してない?」と聞き込む、必要でもないのにターゲットの携帯電話を勝手に覗こうとする‥‥こうした余計な行為は最終的に調査の失敗を招き、依頼人を不利にするだけです。

 

5.パートナーに対する態度を変える

探偵に高い料金を払って、人生初の浮気調査を依頼した。そんな緊張感からか、調査期間中にパートナーへの態度がぎくしゃくしてしまう人もいます。妙に優しい態度で接するようになったり、普段は買ってこないお土産を買ってきたり、夫婦の会話が皆無だったのがいきなり饒舌になる‥‥などです。

効率よく調査日を設定したいと焦るあまり「次回の出張(浮気が怪しい日)は○日よね?間違いないわよね?」と何度もしつこく聞いたりすれば、間違いなく不要な警戒心を生んでしまいます。

前項「●4.探偵に余計な手助けをする」でも書いた通り、いったん依頼してしまえば、あとは何もしないことが探偵にとって最大のサポートになります。依頼人が無駄に動けば浮気調査の成功率が下がる、とおぼえておいてください。