初日舞台あいさつに登壇した福山雅治

福山雅治が主演を務める『そして父になる』(是枝裕和監督)が、スティーブン・スピルバーグ率いるドリームワークスの手により、米リメイクされることが正式決定した。28日、東京・新宿ピカデリーで行われた初日舞台あいさつにて、是枝監督からの国際電話で発表されたもの。是枝監督はドリームワークスとの契約締結のため、急きょ現地入りしており、スピルバーグ監督とも対面したという。

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スピルバーグ監督が審査員長を務めた今年のカンヌ映画祭で審査員賞を受賞した本作。是枝監督は「何社か手をあげてくれたようで、最終的にドリームワークスと契約しました」と報告し、「スピルバーグ監督とは30分くらいお話をした。作品を気に入ってくれたようで、細かな演出についても質問された」と明かした。また、舞台あいさつでは「カンヌで初めて観たとき、パワフルな人間ドラマに非常に感銘を受けた。生涯に一本の映画に関わる機会に感謝したい」とスピルバーグ監督による正式コメントも紹介された。

舞台あいさつには福山をはじめ、尾野真千子、真木よう子、リリー・フランキー、二宮慶多くん、黄升げんくん、滝沢美結ちゃん、押場大和くんが勢ぞろい。この日の“吉報”に福山は「監督、おめでとうございます! 大変うれしく光栄なことだと思っています」と感無量の面持ちだった。子役たちとも再会を果たし「子育ては大変だなと思いつつ、この子たちが映画の完成を導いてくれた。文字通り、親になり、家族になった感覚」と封切りの喜びをかみしめていた。

『そして父になる』は、ある日突然、自分の子どもが病院で取り違えられたという事実を突きつけられた親の姿を通して、家族愛と絆を問いかけるヒューマンドラマ。カンヌでの快挙に始まり、各国の映画祭でも絶賛を浴びる本作は、世界230の国と地域での世界配給決定も発表されている。米リメイクに関しては8月末に、ドリームワークスが製作のフジテレビと交渉中であると報じられていた。

『そして父になる』
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