SHINee

曲が終わるとともにステージが暗転。するとSHINeeの名曲の印象的なフレーズの数々が、当時のビジュアルとともに走馬灯のように流れる。“THE BEST”とタイトルにも掲げているように、今回のライブが2008年5月のSHINeeの始まりからこれまでの歩みを総括した“ベスト”なものだということを表意する。そして『Stranger』のビート音とともに再びステージにメンバーが登場。

アリーナの中央をメインステージから客席後方まで移動する巨大ムービングステージの上に立ち、キレのあるダンスを見せる。続く『Everybody』では、イントロから5人の名前をコールする観客の声が響き、メンバーと5万人が一つになったパフォーマンスが繰り広げられる。このSHINee+5万人の、というか、観客もメンバーであるかのような一体感は、この日、この後も何度も起こった。

真っ赤な布と絡まり合いながらのダンスを披露した『Evil』では、妖艶な魅力を迸らせ、甘くも切ない感性的な歌詞が印象深い『JULIETTE』では、客席後方に左右に伸びた花道にメンバーが散らばり、より多くの観客にその歌を届けようとする――1曲1曲に多くの想いが込められ、今の全力を尽くしてベストライブを完成させようとしていることが伝わってくる。

「こんばんは、輝くSHINeeです!」

アリーナ中央に移動したムービングステージの上にメンバーが並び、オンユの“せーの”の掛け声に合わせて挨拶する。続く一人ひとりの自己紹介では、観客がひときわ大きな声でメンバーの名前を呼ぶ。そしてオンユから久しぶりのステージで緊張していたことや、キーから期間は短かったが、一生懸命準備したことなどが明かされると、最後にキーが「次のステージは、SHINee5人の歌声を聴いてください」と伝える。