『オズの魔法使』(C)2013 Turner Entertainment Co. and Warner Bros. Entertainment Inc. All rights reserved.

1939年製作の傑作映画『オズの魔法使』が3D版になり、11月20日(水)にリリースされる。来年で製作45周年を迎えるクラシック・フィルムをどのようにデジタル化し、3D版へと生まれ変わったのか? 今回の3D版の技術面の責任者を務めたネッド・プライス氏の最新コメントが届いた。

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誰もが知っている『オズの魔法使』を甦らせるため、プライス氏らスタッフたちは徹底的にこだわって作業を進めたという。「この作品は3つのストリップからなるテクニカラー作品だった。だから実際3本のモノクロフィルムから始めたんだ。そしてそれらを、僕らが持っているデジタル・プロセスで一緒にしてカラーにするんだ。そのデジタル・プロセスで、すべての3Dネガを完璧に合わせて、完全に静止したイメージを作る。なぜならネガは、長い間に縮んで、少し映像にブレが出てくるからね。それからネガを8Kでスキャンして、仕上げは4Kで行った。そうやって4Kのマスターが出来た後、3Dにコンバートする作業に入っていく。画面を変えたり、いじるということはなかった。今回の狙いはネガにある情報を出来るだけ吸収し、それを観客に伝えることだった」。

フィルムの1コマ1コマを丁寧にスキャンし、修復し、3D化する。その作業量は膨大で、今回の作業には200人以上ものスタッフが参加し、18か月が投じられた。「この映画の3D化は、とてもディテールに注意を払いながら進められた。それは新作の映画を扱うのと同じものか、実際それ以上だったかもしれない」とプライス氏は振り返る。

彼らの献身的な作業によってオリジナルの色は甦り、画像はクリアになり、ホコリやキズは修復された。そして、繰り返し観た“オズ”の世界が3Dになった。「きっと映画を喜んでくれると思う。なぜならとてもシンプルでクラッシックなストーリーだからね。誰もが感情移入出来るんだ。今回素晴らしい点は、僕らがこの作品で新しい経験を観客に用意しているということだ。この作品が3Dになって、人々はこの映画をまた見ようと戻ってくる」。

何度観ても色あせないドラマに、3Dという“新たな体験”が加わった3D版『オズの魔法使』は、往年の映画ファンだけでなく、新しい世代も魅了するのではないだろうか。

『オズの魔法使』製作75周年記念 コレクターズ・エディション
11月20日(水)発売
2枚組/2000セット限定/9000円(税込)
発売・販売元:ワーナー・ホーム・ビデオ