怒りの感情のコントロール法

感情は自然に湧き出てくるものなので、コントロールがとても難しいように思いますが、できないわけではありません。

ここからは、怒りの感情のコントロール法を5つお伝えします。

1.鏡を見る

怒りの感情が沸いてきたら、まずは「今の自分は人からどう見られているか?」を考えることが大切です。

とはいえ、怒りに感情が支配されているときは、そんなことを考える余裕はありません。そこで役立つのが、「鏡を見る」という行為。

怒りの感情が沸いた自分の顔を、鏡で見てみるのです。すると、「今の自分は人からどう見られているか?」が一目瞭然で分かります。

怒りの感情が沸いたときの顔って、あまりいい顔とは言えません。どんなに完璧なメイクをしていても、笑顔のときや機嫌のいいときのあなたのほうが、きれいなはず。

怒りで支配されている自分の顔を見たら、少し冷静になれるはず。

デスクに鏡を立てかけておいて、常に顔を見る癖をつけるのもおすすめです。

2.言葉を変える

怒りが沸いたときは、口に出す言葉もネガティブなものになります。「最悪」「サイテー」「なんで私だけ!」「もう嫌」このようなネガティブな言葉を口に出すと、感情もよりネガティブな方向に引っ張られます。

言葉の威力というのは、絶大です。言葉は感情を作り、人格を作ります。人生は、「普段、どんな言葉を自分に投げかけているか?」で決まるといっても過言ではありません。

そこで、まず使う言葉から変えてみるのです。困難な課題にぶつかったら「おもしろい!」と言ってみる。残業を任されたときは「実力の見せ所!」と言ってみる。

私の友人は、日常生活で、怒りが沸きそうになったときは、「知らんぷり、知らんぷり、知らんぷり、良い意味で!」と必ず言うようにしていたそうです。

そうすると、まずその瞬間にポジティブになれて、いろんなことが気にならなくなってきたそうです。

ただ「知らんぷり」するのではなく、「良い意味で」とつけることで、よりポジティブな表現になっていますね。

自分の心をポジティブな方に持っていく言葉を考えてみてください。

3.感情を受け止めてくれる場を持つ

腕のいいカウンセラーやセラピストに話を聴いてもらうなどして、定期的に感情を受け止めてくれる場を持つことも、感情のコントロールにとても有効です。

「話す」は、「放す」ことであり、「離す」ことです。

怒りの感情は、話すことでスッキリし、整理されていきます。

アメリカではカウンセラーにお金を払い、定期的に話を聴いてもらって感情の整理をするというのは当たり前のように行われていますが、日本では日常的にカウンセリングを受けるというのは、まだ一般的ではないようです。

カウンセラーやセラピストに話を聴いてもらうのが敷居が高いと感じるなら、聴き上手の友人や、なんでも話せる友人と定期的に会うようにして、話を聴いてもらいましょう。

4.紙に書く

カウンセリングの現場では、クライアントに感情を書き出してもらうワークというのは、よく行われています。

感情を紙に書き出すことは、人に話を聴いてもらうのと同じような心理状態を得られるからです。また、紙に書き出すことで、自分の状態を客観的に捉えることもできます。

上手に文章を書く必要はありません。感情を思いのまま、好きなだけ書き出しましょう。かなりスッキリした気分を味わえるはずです。また、「私、本当はこんなこと思ってたんだ」と、今まで気づかなかった自分の気持ちにも気づくかもしれません。

5.定期的に楽しい予定を作る

自分の心が喜ぶ、楽しい予定を定期的に入れるようにしましょう。旅行や飲み会、カラオケの他、体を動かすのが好きならスポーツクラブに入る、絵が好きなら絵画教室に通うなど、新しい趣味を見つけるのもおすすめです。

心から楽しめる娯楽や趣味を持っていると、気持ちの切り替えが早くなり、前向きに過ごせることが多くなります。

まとめ

怒りの感情のコントロールは、料理や家事の腕を磨いたり、美容面に気を使うのと同様に、女性として大切です。

上手にコントロールして、周りや自分と付き合っていきましょう。

3万人を超える人の悩みを解決するコーチ&カウンセラーとして活躍。 2010年、その経験を活かしてコミュニケーション心理スキルを紹介する、コミュニケーションライターとして独立。一般社団法人日本聴き方協会認定シニアインストラクター・認定シニアカウンセラー。 [ブログ]