『あり方スクール』のワンシーン

子どもを産んだからといって別の人間になるわけではないのに、ママになったらこうであらねばならない、と思っている人は多いのではないでしょうか。

たとえば、ちゃんとした食事をつくらなくてはいけない、子どもと一緒に遊ばなくてはいけない、子どもを置いて遊びに行ってはいけない、などなど。

時には、どうしても手抜きせざるを得ない場合もあるでしょう。
どうしても子どもとうまく遊べないママもいるでしょう。
どうしても行きたいライブもあるでしょう。

そんな時に、決まってママを襲うのは、罪悪感。

どっちでもいいよ。そう言ってもらえたら、どんなにラクになれるでしょうか。

自分らしい「あり方」に気づきたいママのための学校『あり方スクール』を運営する「ばなな先生」に、お話をうかがいました。

子どもにとってママは“すべて”

ばなな先生は、小学校教員としての通算25年間の経験のなかで、子どもを通じてたくさんのママと接してきました。

そして、多くのママが子どもを愛しているにもかかわらず、子どもからの「ありのままのママとして生きてほしい」というメッセージを受け取れていないことに気づいたそうです。

「子どもにとって、親、特にママはすべてです」と、ばなな先生は言い切ります。

ばなな先生「小学生にどうして学校に来るの? と聞いたところ、勉強するためとか、よい会社に就職するためとか、いろんな答えが出てくるのですが、どんどん掘り下げて行くと、最終的には“ママにほめられたい”というところにたどり着くんです。つまり、ママからの承認が得たくて子どもは頑張っているんです。

ママ自身は、子どもをちゃんと育てなくてはならない、と子育てを頑張っている。一方、その子どもは、そのママに承認されたくて学校で頑張っている。どちらもしんどい状態が続いているわけです」

親と子は合わせ鏡のようなものなのですね。

ばなな先生「中学受験をする子どものママの中には、子どもが受けたいと言う、とおっしゃる方がいますが、それも子どもが親に承認されたいから言っている場合が多いんです。

受験勉強を始めるのはだいたい小学4年生くらいからです。『あり方スクール』では、“小学校3、4年生の自分が本来の自分らしい時期”と呼んでいます。そんな時に、自分のあり方そっちのけで勉強をするのはしんどいでしょうね」

子どもは今を生きる天才です、とばなな先生。勉強は悪いことではないけれど、不確定な未来のために今を犠牲にすることは、人にとってはかなりストレスのかかること。

ばなな先生「ある女の子のママは、受験する娘が頭痛がすると言うので相談に来られたんですが、実は娘さんはママに気を使っているんです。ママが長女の子育てに失敗したと思っていることに、次女である娘は潜在的に気づいていて、それで自分から受験をすると言い出したんですね。それをママはわかっていないんです」

大人になってもママの存在は大きい

実は、大人になってもママの影響から完全に切り離されている人はなかなかいません。

結婚や就職など大きな決断をするときに、親、特にママならどう思うだろうと気にしたり、時に自分の希望より親の希望を優先したりすることから、ママを悲しませるようなことはしたくないと思うことまで、広く言えば根っこは同じです。

小学校勤務を長くしてきたばなな先生の耳に、あり方スクールを始める時、こんな声が聞こえてきたそうです。

「そんなんで、食べていけるの?」それはママの声だったのだとか。

ばなな先生はこれを、小学校5、6年生から確立される「親の小言に対する自動反応」と呼んでいます。

小さな子どもにとっては、ママという存在の影響力はもっともっと大きいでしょう。

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