“入魂”の1カット! 山田洋次監督『小さいおうち』異例の予告編が公開

2013.10.12 20:42配信
『小さいおうち』 (C)2014「小さいおうち」製作委員会

山田洋次監督の82作目となる新作『小さいおうち』の予告編映像が公開された。劇中の様々なシーンをつなぎあわせることをせずに、物語の重要なカギを握る1カットのみを切り出した異例の予告編だ。

『小さいおうち』予告編

本作は、中島京子の直木賞受賞小説を映画化したもので、60年前に東京郊外に建つ赤い屋根の“小さいおうち”で女中として働いていたタキが見た“秘められた愛”の物語を、当時のドラマと現代のドラマを織り交ぜて描く。松たか子、片岡孝太郎、吉岡秀隆、倍賞千恵子、妻夫木聡、黒木華が出演する。

多くの映画予告編は、本編映像からいくつかのカットを切り出して、コピーの文字や効果を交えて編集する。しかし、このほど公開された予告編は本編の1カットをじっくりと見せる内容だ。登場するのは“小さいおうち”の奥様・時子(松)がどこかへ出かけようとするのを、女中のタキ(黒木)が止めるシーン。玄関口で時子は「タキちゃん、私に指図するの?いつそんなに偉くなったの?」と彼女の制止を振り切ろうとするが、その声はかすかに震え、表情からは動揺が読み取れる。女中のタキは去ろうとする時子の足を止め、板倉という男に手紙を書き、時子が彼の下宿に出向くのではなく、板倉に自宅まで来てもらうようにしては?と提案をする。

板倉は、夫と愛らしい息子に恵まれ、何不自由なく暮している時子が出逢い、心が傾いている相手だ。時子が板倉の下宿を訪れる場面はすでに幾人かに目撃されており、女中のタキは時子の身を案じている。予告編は“小さいおうち”で起こったひそやかな恋愛事件の一端を描き出す。俳優の表情、カメラの動き、足音や衣ずれの音まで完璧に考え抜かれた山田監督の演出と、久石譲のどこか悲しげな音楽が相まって、観る者をグッと作品世界に引き寄せる映像に仕上がっている。

『小さいおうち』
2014年1月25日(土)全国ロードショー

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