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高度なテクニックを駆使して銀行の金庫を狙う4人のスゴ腕マジシャンと、彼らを追う捜査官の攻防を描いた映画『グランド・イリュージョン』が25日(金)から日本公開になる前にモーガン・フリーマンが電話インタビューに応じた。

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本作は、“フォー・ホースメン”と呼ばれる4人のスーパーイリュージョニストグループが“幻を見せる”という大胆な手法を使って金庫の大金を狙う様を描いたエンターテインメント大作。『ソーシャル・ネットワーク』のジェシー・アイゼンバーグと、『ハンガー・ゲーム』のウディ・ハレルソン、『華麗なるギャツビー』のアイラ・フィッシャー、ジェームズ・フランコの実弟デイヴ・フランコが“フォー・ホースメン”に扮し、『アベンジャーズ』のマーク・ラファロが彼らを追うFBI捜査官を演じている。

本作でフリーマンが演じるのは、元マジシャンで“フォー・ホースメン”のトリックを暴こうとする謎の男サディアス・ブラッドリーだ。フリーマンは「サディアスに興味が沸いたのは、自分のフィールドにおいてものすごく博識だということと、とんでもない生意気な奴だというところだ。演じがいがあった」と語るも、あえてマジックの勉強をしたり、特定のマジシャンについてリサーチしなかったという。「脚本を読んだだけでは十分に分からないような人物描写はどちらにしても上手く行かないと思う方なんだ。実在の人物でないかぎり、脚本家や監督と練りながら進めていくのみだよ」。

本作で彼が共にアイデアを練った監督はルイ・レテリエ。フランス生まれの新鋭監督だ。「監督も様々だが、私は仕事が速い人を好む。一番好きなのはクリント・イーストウッドだね。稲妻のごとく速い。2テイク撮って、すぐに次のシーンという具合に進む。(レテリエ監督は)さすがにイーストウッドほどではない。納得いくまで何テイクも撮る。彼は人の話をちゃんと聞く。彼の演出の長所のひとつでもある。それにとてもおおらかだ。現場でも楽しそうに仕事をするんだ」。これまで数々の俳優・スタッフと共に仕事をしてきたフリーマンだが「ずいぶん長いこと俳優やってきたんだな、と改めて思うこともあるけれど、“周りが若いなあ”と意識するわけではない。自分でそんなに年寄りだとは思ってないんだ」と笑う。劇中では『ダークナイト』トリロジーでも共演した名優マイケル・ケインと丁々発止のやり取りを見せるなど、その演技は重厚にしてパワフル。単なる“行儀のいい演技派”ではないところも彼の魅力だろう。

ちなみに彼が演じたサディアスは劇中でマジックのタネを見破ろうとするが、本人はその素質がまったくないようだ。「マジシャンは才能なのか訓練の賜物なのかわからないけど、どちらにしても私は下手だったね。ポーカーフェイスも下手だし。ひどいもんだまったく。きっと正直者なんだろうな」

『グランド・イリュージョン』
10月25日(金) 新宿ピカデリー他 全国ロードショー