2018年2月27日、一般社団法人クリーンエアが、空気清浄機で室内環境の問題に取り組むダイソンの協力を得て、「子どものいる室内環境の向上をめざしたプロジェクト」をスタート。その発表会と実施レポートの報告会が行なわれました。

子どもたちの過ごす環境をより良いものにするためには、そして私たちが安心して子どもを育てるにはどういったアプローチが重要なのでしょうか。そのレポートをお伝えします。

私たちが吸っている空気は、健康維持に十分なのか?

まず最初に登壇したのは、一般社団法人クリーンエアの理事長・橋本修教授。私たちが毎日吸っている空気はたしかに綺麗だが、それは健康を維持するのに十分なのか? という投げかけを行ないました。

アレルゲン、PM2.5によって引き起こされる喘息・アレルギー性疾患は増加しており、環境の変化によって年々増えていると指摘。その原因としては、密封性の高く湿度温度の維持された環境になっていることも起因しているとのこと。

結果、カビの繁殖に適した環境になっていて、花粉症などアレルギー性鼻炎も増えている(参照:アレルギー疾患の現状等-厚生労働省)。こうした呼吸器・アレルギー疾患の国民医療費の増加対策としても、アレルギー対策などは必要だと述べました。

では私たちの暮らしている環境の空気は、そんなにも汚れているのでしょうか?これに関しては、データで言えば、現代のPM2.5は環境基準以下となっているそうです。

それならひと安心?

いいえ。橋本氏は環境基準以下でもPM2.5濃度が増えれば死亡率を高めるというデータもあるため、さらに質の高いクリーンな状態にした方が良いと、空気環境のさらなる向上が望ましいことを訴えました。

子どもが過ごす保育所、なぜ空気の質の改善が必要か?

自身も孫を持つじぃじであることを語る橋本氏。愛孫が映るスライドに思わず顔も微笑みますが、その後語られた内容は興味深いものでした。

喘息・アトピー性疾患の発生には、私たちが生活をしている環境による、環境因子の影響も強いと述べ、それは胎児からはじまり、乳児・幼児のより良い環境作りが大事であるとのこと。

もちろん、遺伝的因子もありますが、母体や生後にどういった空気を吸ったかによる影響も大きいそうなのです。

ゆえに、幼少期から長い時間を過ごす保育所では、特に空気の質が大事であると述べています。

たとえば、ダニの量が多いと、最初に喘息を訴える年齢が若くなる傾向があります。逆に、ダニの量を抑えることで、喘息の発症を抑えられるというデータも。つまり、子どもたちが健康的に育つためには、いかに室内空気環境を綺麗にできるか?が求められているわけですね。

橋本氏によれば、ダニなどはカーペットや布団からだけでなく、「エアボーン」という浮遊しているダニやアレルゲンも多く、それをいかに除去するかも大事になっており、エアークリーナを設置した方が、肺機能改善されているというデータもあるとのこと。

一般社団法人クリーンエアとしては民間企業とも協力し、疾患とはどういうメカニズムで発症し、どう予防するのか?を通してアカデミアとしての知識と経験を活かしていきたいと述べました。

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