会見より。左から、安寿ミラ、剣幸、鳳蘭、峰さを理、杜けあき 会見より。左から、安寿ミラ、剣幸、鳳蘭、峰さを理、杜けあき

2014年に創立100周年を迎える宝塚歌劇団。“小さな湯の町宝塚”から生まれた少女歌劇団は、100年の間に日本を代表するエンターテインメント集団になり、同時に多数のスターを輩出した。そんな宝塚の卒業生による、宝塚歌劇へのオマージュを込めた作品〈TAKARAZUKA WAY TO 100th ANNIVERSARY FINAL〉『DREAM,A DREAM』が10月12日、東京・東急シアターオーブにて開幕。トップ経験者は、レギュラー出演する鳳蘭、峰さを理、剣幸、杜けあき、安寿ミラ、湖月わたる、彩輝なお、朝海ひかる、紫とも、星奈優里、彩乃かなみ、紫城るい、初風諄、麻路さき(ゲストピアニスト)のほかにも日替わりで多数ゲスト参加。計22名の元トップスターが名を連ね、それ以外の出演者もすべて宝塚OGという、豪華絢爛なショーだ。

『DREAM,A DREAM』チケット情報

ステージは3部構成で、1幕は、パリをテーマにした楽曲や、ロケットダンス、背負い羽、シャンシャンなど、宝塚らしい要素が満載のレビュー。2幕ではジャズをメインに一気にクールになるとともに、歌を得意とするスターは歌い、ダンスを得意とするスターは思い切り踊る、出演スターたちの個性が際立つ内容に。そして3幕では、こちらも宝塚ならではの“日本物のショー”から、ゲスト出演者が懐かしのナンバーを歌うシーンなどが綴られていく。

「タカラヅカといえばあの曲は外せない!」「あの曲を歌うあのスターを見たい!」そんなファンの願いが多面的に織り込まれたような夢のショーで、どの瞬間を切り取っても豪華で見ごたえ充分。だが、やはり経験を重ね、より芳醇になったスターたちの存在感は、宝塚の舞台とは違う魅力だ。“宝塚のスターである”という枠組みから解き放たれ、自由に個性を迸らせるOGたちの姿を味わい深く感じるとともに、そのスターを育てた宝塚という土壌の豊かさにも思いを馳せずにはいられない。宝塚のショーとは確実に違う魅力を放ちながらも、唯一無二の存在“宝塚歌劇”の素晴らしさを改めて感じるステージだ。

初日前日の11日には、鳳、峰、剣、杜、安寿による会見も行われた。「皆さんの出演場面を見て、宝塚って改めてすごいなと感じると同時に、100年の歴史、そして明日へのステップも感じています」(剣)、「本当にスペシャルなトップスターの方々が毎日日替わりで出てくださるので、袖では私たちもキャーキャー言って楽しんでいます」(杜)等々、作品の魅力と自信を口々に語る。さらに鳳は「この100周年の時期にこうやって元気に舞台に立てていることがとても幸せ。(卒業してから)いろんなことがあったけれど、全部忘れて、あの頃と同じになっています。タイムマシーンに乗っているみたい」と笑顔で話していた。

公演は10月27日(日)まで同劇場にて。その後11月2日(土)から17日(日)に大阪・梅田芸術劇場 メインホールでも上演される。チケットはともに発売中。なお、東京公演は「チャヤマクロビ」付、特典映像付、大阪公演は特製ドリンク付、バックステージツアー付の特別チケットも発売中。