TAKUMA FESTIVAL JAPAN『晩餐』 TAKUMA FESTIVAL JAPAN『晩餐』

テレビで、映画で、そして舞台で、幅広く活躍を続ける宅間孝行がついに新たなエンターテインメントプロジェクトを始動。その名も TAKUMA FESTIVAL JAPAN。第1弾公演となる『晩餐』が、東京・サンシャイン劇場にて幕を開けた。全国9都市を廻るツアーがいよいよスタートだ。

TAKUMA FESTIVAL JAPAN『晩餐』チケット情報

ジャンルにこだわらず、お客様が楽しめるものを作ろうという姿勢の現れは、開場中の客席でも実感できる。宅間孝行も含めたキャスト数人がステージ上に出てきてグッズ購入者にサインをしたり、カーテンコールでステージも客席も一緒に踊れるよう振りの練習が行われたり、ただ椅子に座って待つだけではないのである。

物語の舞台は、吉祥寺の外れにあるシェアハウス「イノヘッド」。そこで暮らす、宅間孝行と田畑智子演じる夫婦漫才のような恋人同士のもとに、未来から、中年になった息子(中村梅雀)がタイムトラベルをしてやって来る。心配して一緒についてきた妻(柴田理恵)とタイムマシンの設計者である天才少女(市川由衣)共々、なんとシェアハウスに住み込んでしまう。

妙な格好の未来人や、個性的な住人たちの騒動に大笑いさせられるかと思えば、なぜ時空を超えてまで若かりし両親のもとにやってこなければならなかったのか、ということが明らかになるにつれ、辛く悲しい気持ちになったり、まるで感情のジェットコースターである。家族や大切な人を想う気持ちが丁寧に描かれ、観るものの心を温かくしてくれる。映像も使われ、物語に入り込みやすいので、演劇を見慣れていなくても心配なし。

そして、カーテンコールの盛り上がりは、まるでライブ会場。始まる前に習った振りを一緒にやる、というのは一体感があって楽しめる。「お祭り騒ぎをする」が、タクフェスへの正しい参加方法だろう。ぜひ、劇場空間で実際に体感して欲しい。

10月27日(日)まで東京・サンシャイン劇場にて。その後、名古屋、広島、福岡、札幌、富山、新潟、仙台、大阪でも公演。チケット発売中。