(c)Francis Poulenc collection, Paris (c)Francis Poulenc collection, Paris

20世紀のフランスを代表する作曲家のひとり、フランシス・プーランクの没後50年を記念したコンサートが、10月23日(水)に東京オペラシティで開催される。

「没後50年記念 フランシス・プーランクの夕べ」の公演情報

1899年生まれの生粋のパリジャンであり、軽妙でフランス風のユーモアとアイロニーが混在した“エスプリの作曲家”プーランク。同時代に活躍した作曲家たち―ルイ・デュレ、アルテュール・オネゲル、ダリウス・ミヨー、ジェルメーヌ・タイユフェール、ジョルジュ・オーリックらとともに「フランス6人組」と呼ばれ、1963年に心臓麻痺で亡くなるまで、ピアノ曲、声楽曲、室内楽曲、宗教曲、管弦楽曲、バレエ音楽、オペラなど幅広いジャンルの作品を発表。その作風は、軽やかさと重々しさ、憂鬱さと陽気さ、世俗性と宗教性など、相反する要素を併せ持ち、当時のパリのプレス紙で「ガキ大将と聖職者が同居している」と評された。

今回のプロジェクトでは、エスプリに富んだ室内楽から敬虔な祈りに満ちた宗教曲まで、プーランクの初期から晩年までの様々な編成の作品が一度に取り上げられるという、非常に稀な機会だ。プログラムの前半は室内楽が中心。初期の「3つの小品」、第二次大戦中に書かれた「メランコリー」、20世紀初頭にフランスで活躍した詩人アポリネールの詩に曲をつけた「モンパルナス」、ジャン=ピエール・ランパルが初演した「フルート・ソナタ」、最晩年の「クラリネット・ソナタ」、そして、室内楽の最高傑作「六重奏曲」が披露される。

後半はオーケストラ作品2曲。オルガンの多様な音色で描かれ、宗教的厳粛さと通俗性が混在する「オルガン、弦楽とティンパニのための協奏曲」。そして、ニューヨーク音楽批評家賞を受賞した20世紀最高の宗教曲のひとつ「スターバト・マーテル」だ。

プログラム同様、出演者も多彩。ソリストには、国内オーケストラの主要メンバーやソリストなどで活躍する旬の若手演奏家たちを起用。指揮はバッハ・コレギウム・ジャパンを主宰し、「バッハ演奏の権威」として世界的な評価を得ている鈴木雅明が務める。

「没後50年記念 フランシス・プーランクの夕べ」は、10月23日(水)に東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアルで開催。チケットは発売中。

●没後50年記念 フランシス・プーランクの夕べ
[日程・会場]
2013年10月23日(水) 19:00開演 東京オペラシティ コンサートホール:タケミツメモリアル
[出演]
鈴木雅明(指揮)、菊地裕介(ピアノ)、臼木あい(ソプラノ)、上野由恵(フルート)、大島弥州夫(オーボエ)、伊藤圭(クラリネット)、黒木綾子(ファゴット)、福川伸陽(ホルン)、鈴木優人(オルガン)、新国立劇場合唱団、東京フィルハーモニー交響楽団