どのヒーローも、一筋縄ではいかない面倒な奴ら

そしてヒーローたちの掛け合いが面白い。

どのヒーローも、それぞれ”人生くらっていて”一筋縄ではいかない面倒な奴ら。

『ジャスティス・リーグ』©2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

これを一番、他人とのコミュニケーションが下手そうなバットマンがまとめなきゃならない、というおかしさ。

もしあなたが濃すぎる連中ばかりの社内横断プロジェクト・チームとか任されたら、このバットマンの大変さがよくわかります。

でもこの映画は、燃えるドラマの鉄板的展開。様々なプロセスを経てヒーローたちが団結していく姿に胸が熱くなるでしょう。

ちょっとマニアックな話をすると本作は『マン・オブ・スティール』『バットマンVSスーパーマン:ジャスティスの誕生』を手掛けたザック・スナイダー監督で進められていましたが、映画の完成間際にザックが降板。

『アベンジャーズ』『アベンジャーズ:エイジ オブ ウルトロン』を手掛けたジョシュ・ウェドンが後を引き継ぐ、という異例の展開を見せました。

エンド・クレジットのおまけシーンは絶対見逃すな

ヒーロー映画の2大巨匠のコラボとなり、ファンとしてはどこがザック・スナイダー色が強くで、どこがジョシュ・ウェドンの手によるものか想像しながら見る楽しみもあります。

『ジャスティス・リーグ』©2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

例えばエンド・クレジットのおまけシーンについたスーパーマンとフラッシュのエピソードは、原作コミックにも似たような話があって、ここはコミック好きのジョシュ・ウェドンが撮ったのだと思います。

またザック・スナイダーは、もともと復活したスーパーマンがダークサイドに染まり他のヒーローたちと戦う、つまり『ジャスティス・リーグ』のメイン・ヴィランは”悪のスーパーマン”というアイデアに重きをおいていたそうです。

『ジャスティス・リーグ』©2017 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

そういう視点で見ると、復活したスーパーマンがヒーローたちと対峙するシーンは『バットマンVSスーパーマン:ジャスティスの誕生』で怪物ドゥームズデイがスーパーマンと対決するシーンをなぞっていることがわかります。

つまりスーパーマンが怪物になったことを意図していたのです。

ここに登場したヒーローたちは、この先ソロ映画デビューが予定

気軽に楽しんでもマニアックに見てもOKです。

またここに登場したヒーローたちは、この先ソロ映画デビューが予定されているので、これから応援したいお気に入りヒーローをぜひ見つけてください!

杉山 すぴ豊●すぎやま すぴ ゆたか。アメキャラ系ライターの肩書でアメコミ映画に関するニュースやコラムを様々な媒体や劇場パンフレットで執筆。東京コミコン他アメコミ映画系のイベントのMCも担当。来日したエマ・ストーンに”日本のスパイダーマンね”と言われたことが自慢。映画「サラリーマンNEO 劇場版(笑)」「金メダル男」になぜかカメオ出演。最近の執筆:「Pen+ DC最強読本。」