ジッとしていられない原因は?

本来、元気な子どもはジッとしていられないもの。動き回るようにできているのが子どもです。なぜなら、動き回ることで、筋肉が発達していくからです。

とは言っても、どこででもおとなしく親の言うことを聞ける子もいますね。

これらはもちろん性格的な特性や気質も影響しています。もともとジッと集中して遊ぶことが好きな子や、好奇心旺盛でいろいろなものに興味を持って動き回る子など様々です。

そういった持って生まれた特性や気質以外に、筆者は、ジッとしていられない原因の一つに、乳児期の運動不足があるのではないと考えています。

運動不足になる理由は、たとえば、日本の家屋の狭さもそうですし、小さな保育所の中でたくさんの子どもと一緒に過ごさなければならなかったなどです。

特にエネルギッシュで活発な気質の子どもが、乳児期に十分動き回ることができないような環境で育った場合、動き回りたい衝動が幼児期に爆発してしまうのです。

それは、言ってみれば必要な筋肉をつけなければという本能が働いているということでもあります。

ですから、幼児期にジッとしていられないような行動的な子どもには、公園に連れて行ったり、スポーツ関係のお稽古事をさせるなど、できるだけ動き回れる機会を作ってあげましょう。

まとめ

もし、お子さんが2歳くらいまでならば、ぜひ十分動き回らせてあげましょう。乳児期の運動は、体力的にも脳力的にも、その後の長い人生の基礎になります。

特にハイハイは体幹を鍛えるのに重要です。2,3歳くらいまでに必要な筋肉が十分発達していれば、ジッと座っていることもそれほど苦痛ではなくなるでしょう。

幼児期には、親としてはもちろんおとなしい子の方がやりやすいでしょうが、長い人生を考えると、必ずしも落ち着きのない子が良くないというわけではありません。

ジッとしていられない落ち着きのないという子は、それだけ元気でエネルギッシュなのかもしれません。タフで活動的な大人になって、社会で活躍するかもしれないのです。

ですから、そういう特性を生かしながら、静かにしなければならない場所や時間には、きちんとけじめがつくように教えていきましょう。

「元日本航空CA、英語プリスクール経営者、保育士。幼児教育研究家として『日本欧米いいとこどり育児のススメ』をYouTubeでも発信。著書に『グローバル社会に生きる子どものためのしつけと習慣』『5歳からでも間に合う お金をかけずにわが子をバイリンガルにする方法』『モンテソ―リ教育で伸びる子を育てる』、『ホンマでっかTV』に子ども教育評論家として出演など。」