福山雅治

歌手で俳優の福山雅治が28日、東京・新宿ピカデリーで行われた主演作『そして父になる』の上映後ティーチインに、是枝裕和監督とともに出席した。福山の来場は一切告知なしのサプライズで、約580人の観客は大歓声。ファンとの質疑に応じる中で、ラストシーンの撮影で号泣してしまったと明かし「自分でもコントロールできず、びっくりした」と話していた。

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また、女性ファンから飛び出した「もし子どもができたら、どんな父親になりそうか」の質問には、「こんな仕事してますから、もしかするといい学校に入れるかも(笑)。それは分かりませんけど、やっぱり選択肢はたくさん作ってあげたいですね。最初から『こっちだよ』ではなくて」と理想の子育てを語った。

子どもたちとの共演については、「意図して『こうしよう』と役作りしたというよりは、子どもたちに導かれ、引き出された面が大きいですね。そういう意味では能動的ではなく、受動的な現場だった」と振り返った。福山の発言に対して、是枝監督も「俳優さんが演じることで、脚本のリライトを重ねるし、現場で反応してくれる俳優さんのほうが一緒にやりやすい」と福山との初タッグに手応えを示した。

『そして父になる』は、ある日突然、自分の子どもが病院で取り違えられたという事実を突きつけられた親の姿を通して、家族愛と絆を問いかけるヒューマンドラマ。カンヌでの快挙に始まり、各国の映画祭でも絶賛を浴び、先日はサン・セバスチャン映画祭、バンクーバー映画祭で観客賞を受賞したばかり。国内動員は228万人を突破し(27日時点)、関係者によると興行収入30億円突破は確実だという。

『そして父になる』
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