海外で起こる大合唱は、自分達が毎年毎年、足を運んできた軌跡

Toshiya(b)  写真:岡本麻衣(ODD JOB)

――向こうの熱心なファンも、もどかしさを感じていたでしょう。でも自分達のライヴとなれば、向こうでも日本語詩の大合唱が自然に起こって、ファンの熱い思いがひしめいているわけじゃないですか。

Die:毎年、ヨーロッパやアメリカには行ってたけど、2012年だけは行ってなくて。1年だけ行かへんくても、すごく待ってましたって雰囲気が感じられて。『THE FINAL』は大合唱してくれて、日本語でちゃんと歌っているのが楽屋まで響いてきたし。ありがたいな。

――そういう光景が広がるのを夢見ながら、約8年前に初めて海外ツアーに行ったんでしたよね。

Die:そうやね、早いもので。2005年から海外でもツアーをするようになって、めまぐるしく状況が変わってすごく忙しくなったし、その分、得られるものや経験できることも多かった。あの熱さや自然に起こる大合唱は、自分達が毎年毎年、足を運んできた軌跡かなって感じる。

――向こうのファンと日本のファンの違いも感じますか?

Die:いや、国民性の違いはあるけど、根本は一緒かな。大きな違いはないと思う。ファンがしゃべっている映像を観ることもあって、向こうは自分をさらけ出すのが上手で。でも日本のファンも心の中は一緒。ストレートに言うか、恥ずかしがりながら言うかの違いでどっちも心の中に熱いものがあって。

――DIR EN GREYのように向こうのファンからも待ち望まれているバンドや、海外でのツアーやライヴも大事にしているバンドは、日本にはほぼいません。なぜだと思います?
 

Shinya(ds) 写真:岡本麻衣(ODD JOB)

Die:ぶっちゃけ、収益的な話をしたら、当然、日本だけでやってるほうがいいわけでね。行ったところで、やらないほうが良かったりもするわけで。でも、まだ向こうで日本と同じようなライヴは見せられていないから。

もっともっと作り込んだステージセットで向こうでもやりたいし、もっと大きいところでやりたいし。そういうライヴを観たとき、向こうのファンがどう感じるか、楽しみやし。まずそれを目指してやっているし、まだまだその途中。

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