「否定感」ではなく「肯定感」を持つことが重要

「現在のビジネスでは、結果がすべて、結果を常に求めるという風潮が強い」と後藤氏は語る。

もちろん目標を達成したりすることは重要なことだが、無理な目標をたとえ会社から設定されても、その目標に合わせて結果的にできていない状態でいるのであれば「否定感」を積み重ねるだけだ。もしも達成できていないのであれば、自分自身の「OKライン」を下げ、「肯定感」を持って取り組むことで、結果を出すことができる。

人間関係も同様で、好きだがつきあってもいない人にいきなり「結婚してほしい」といっても失敗するのは当たり前で、まず段階を踏むであろう。しかしビジネスでは、なぜかいきなり高い目標に囚われてしまう人が非常に多いと筆者も感じている。リコレクトの主張する、「段階を踏む」ということは遠回りに感じるかもしれないが、実は一番の近道であることが多いと筆者も感じた。


メンタルトレーナー 後藤 史さん

後藤 史さん(株式会社リコレクト メンタルトレーナー)
元女子サッカー選手。現役引退後メンタルトレーナーとして、各種競技の国内トップアスリートをメンタルサポートしている。講師として、丸の内朝大学などで講座を担当する他、ビジネスマンを対象としたリコレクト・メンタルスクール講師も務める。

取材協力:リコレクト

Web制作会社・人材派遣/紹介会社・広告代理店の人事総務。人の人生を決めてしまう仕事という重責に押しつぶされ、ピロリ菌に感染していた胃が真っ赤っか。社屋移転の予算がないときは、自分でオフィスの配線を行い、感電して2週間入院したことも。現在は、中小企業向け人事コンサルティングを行う。孤独で相談相手がいない社長と朝まで激論を交わしたりするが、とにかく本に書いてある理論よりも現場がどうなっているのか、どうしたいのかを聞きまくるのが楽しくてたまらない。