「原作に出会ったのは運命」監督が語る映画『スノーピアサー』

2013.11.1 9:53配信
『スノーピアサー』を手がけたポン・ジュノ監督(C)2013 SNOWPIERCER LTD.CO. ALL RIGHTS RESERVED

『キャプテン・アメリカ』のクリス・エヴァンス、オスカー女優ティルダ・スウィントンらが出演するSFエンターテインメント大作『スノーピアサー』が来年2月に日本公開される。本作はフランスのコミック『LE TRANSPERCENEIGE』を『殺人の追憶』『グエムル-漢江の怪物-』を手がけたポン・ジュノが映画化した作品だ。

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物語の舞台は、地球温暖化を阻止するために使用した薬品によって地球が氷河期のような深い雪で覆われ、すべての動植物が死滅してしまった世界。そこでは生き残った人間たちが残り込んだ列車“スノーピアサー”に乗り込んで移動を続けている。ジュノ監督はコミックに出会い「列車という独特な映画的空間」に魅了されたという。「何百もの金属のかけらが蛇のように動き、その中に人間が蠢いている、というイメージが私の心を掴んだのです。人々はその中で戦いあっている。最後の人類を乗せたこの”ノアの箱舟“の中でさえ、人は平等ではなく、車両に分割されているのです」。

さらに監督は、これまで自身が描いてきた題材と通ずるものを感じたようだ。「私は、極限状態での人間の本性を探ってみたかった。その極限状態とは、連続殺人鬼であり、漢江(ハンガン)に現れる怪物であり、狂気に陥る母親であり……だから『LE TRANSPERCENEIGE』と出会ったのは、私にとって運命のようなものでした」。そこで監督はコミックの世界観を最大限に活かしながら映画のためのストーリーとキャラクターを創造した。「狭く、直線的な列車の内部には、回り道は存在しません。どこかに行くためには、前に進むしかないのです。肉体はぶつかり合い、汗は血と混じりあいます。私が描きたかったのは、そうした状況から生じる恐るべきエネルギーと映画的感動でした」。

映画では、主人公たちが虐げられている人々が暮す列車の最後部から、支配者が暮す列車の先頭に向かって進んでいく。さらにジュノ監督は列車の車両ごとに異なる世界を用意することで、アクションだけでなく、人間ドラマやサスペンス、コメディ、SFの要素も盛り込んでいる。「この強烈な葛藤の中には、喜びや悲しみ、愛や快楽など、誰もが感じる様々な感情が存在するからです。列車は猛スピードで走っていますが、中にいる人間も、前へ前へと突き進みます。この二種類のスピードを、観客にも共有してもらいたいと思っています」。

『スノーピアサー』
2014年2月7日(金) TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー

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