フルMVNOのSIMを採用した2プランを発表

インターネットイニシアティブ(IIJ)は3月15日、国内初のフルMVNO(仮想移動体通信事業者)として展開する新サービスとして法人向けプラン「IIJモバイルサービス/タイプI」と訪日外国人向けプリペイド型SIM「Japan Travel SIM」を発表した。

2017年8月29日に、NTTドコモにデータ通信にかかる加入者管理機能のHLR/HSS(Home Location Register/Home Subscriber Server)連携の申し込みを行って承諾書を取得。9月開催の記者会見では、国内初の「フルMVNO」として17年度中の商用サービス開始を目指すことを発表していたIIJ。宣言通り、年度内にフルMVNOのサービスが始動する。

MVNOは、HLR/HSSをもたず、SIMカードも大手キャリアから貸与され、インターネット接続に関連する部分だけを提供している。これがフルMVNOになると、基地局以外はMNOの縛りから外れ、SIMカードの製造・開通・廃止・再利用の管理が自社でできるようになる。

3月15日から法人向けに開始する「IIJモバイルサービス/タイプI」は、フルMVNOのメリットを生かし、SIMの開通・中断を設定できる「SIMライフサイクル管理」を提供。顧客はIoT製品の製造工程から出荷後まで自由にSIMのON/OFFを制御することができる。

訪日外国人向けプリペイド型SIM「Japan Travel SIM」は4月2日に提供を開始。データ通信料は、1.5/3GBの2プランを用意。SIMカードは、標準/micro/nanoに対応するマルチサイズを採用している。

今後は、2018年度上期までに個人向けの「IIJmio/タイプI(仮称)」や法人向けの国際ローミングIIJ IoTサービス対応、OEM系のMVNOプラットフォーム/タイプI(仮称)サービスを、下期までにチップSIMの提供を開始する予定。フルMVNOのSIMが内蔵されたサービスモジュールの開発も検討しているという。