掘江貴文

元ライブドア社長の“ホリエモン”こと掘江貴文が5日、映画『スティーブ・ジョブズ』公開を記念して行われたニコニコ生放送「堀江貴文とスティーブ・ジョブズ」に出席。放送開始直前に記者からの質疑応答に応じ、映画やジョブズについて語った。

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映画は、アップルコンピュータの創業者であり、次々と革命的な製品を世におくり出したカリスマ、スティーブ・ジョブズの姿を描いており、2011年の彼の死後、初の伝記映画となる。

ジョブズについて堀江氏は「iMacを世におくり出し、会社を追い出され、復帰してiPhoneを送り出すってどう見ても変態だよね(笑)。イッちゃってる。あれだけ突き抜けていたからこそ『かなわない!』と思って人々がついて行くんでしょうね。(比喩的な意味で)ジャンキーでリア充(=現実世界で充足感を得ている状態)でブッ飛んでるってことが必要なんだなと思う」と過激な表現で称賛した。

映画では、時に最も近い人間ですらバッサリと斬り捨てる冷酷非情な面も持ち合わせていたことが描かれているが、そうした部分についても「当然じゃないですか? あれくらいがいい。あれくらいじゃないと2回(iMacとiPhone)も革命を起こせないでしょ」と理解を示す。

堀江氏自身、IT業界に入るきっかけとなったのがマッキントッシュのコンピュータだったそうで「コンピュータの仕事なんてやりたくなかったけど、Macを見てカッコいいと思ったし、Macを使ってる人がカッコいい人が多くてやる気になった」と明かす。

2011年6月から今年3月にかけて証券取引法違反で刑務所に収監されたが、その時には週に2本ほどのペースで映画を観ており、刑務所内でジョブズ同様にIT業界の寵児でFacebookを作ったマーク・ザッカーバーグを描いた『ソーシャルネットワーク』も鑑賞したという。堀江はFacebookが世界中の様々な格差を取り除くことに貢献したとし「ザッカーバーグはノーベル平和賞ものだと思う」と持論を展開。

特にザッカーバーグと彼を支えたショーン・パーカー(※映画で演じたのはジャスティン・ティンバーレイク)の関係に触れ、本作にも登場するジョブズが惚れ込む天才ジョナサン・アイブとジョブズの関係との類似を指摘。「オタクを差別することなく、天才を世におくり出した」と過去のエリートや勝ち組との違いを論じた。

映画と言えば、堀江氏自身が上梓した小説で「僕の半生ではないけどちょっと関係している」という「拝金」(徳間書店刊)が映画化される予定であることも明かされた。詳細は不明だが「斬新な手法でやってほしい」とこれまでにない映画になることに期待を寄せていた。

『スティーブ・ジョブズ』
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