(左から)二階堂和美、朝倉あき、宮本信子

スタジオジブリ最新作『かぐや姫の物語』の公開記念イベントが18日、東京・六本木ヒルズアリーナで行われ、主人公のかぐや姫を演じる朝倉あき、育ての親・媼(おうな)役の宮本信子が出席した。今週末に迫る公開日に朝倉は「ドキドキしています」と緊張している様子。一方、宮本は「本当に素晴らしい作品ですし、私は(公開が)楽しみ」と余裕の表情だった。

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本作は光り輝く竹の中から現れ、竹取の翁夫婦に育てられた美しき女の子“かぐや姫”の生き様を綴った『竹取物語』を原作としたアニメーション。高畑勲監督にとって『ホーホケキョ・となりの山田くん』以来14年ぶりとなる待望の新作で、かぐや姫がなぜ地球を選び、やがて月へ帰っていったのかを描く。先日行われた完成報告会見では、高畑監督自ら「大変満足している」と手応えを示した。

朝倉と宮本は共に、初の声優挑戦。本作では声を先に収録するプレスコが採用されており「オーディションを受けた時は、まったく手応えがなくて…。絶対無理だと思ったので、(起用が決まり)驚きました」(朝倉)、「声優は初めてですし、プレスコは普段の本読みのようでやりやすかった」(宮本)。さらに宮本は「高畑監督の『アルプスの少女ハイジ』の大ファン。本当はハイジを演じたかった」と語り、会場を温かい笑いで包んでいた。

映画本編について、朝倉は「生きることにまっすぐ悩むかぐや姫の姿は、お客様の心にもきっと届くはず。ひとりの女性として共感できるキャラクターで、自分自身を重ね合わせることができる」とアピール。宮本は「まるで絵巻や浮世絵が動き出したかのよう。古典になるべきバイブルで、日本が世界に誇るアニメーション」と絶賛していた。

この日のイベントでは、二階堂和美によるライブも行われ、本作のために書き下ろされた主題歌「いのちの記憶」をはじめ、『天空の城ラピュタ』の主題歌「君をのせて」など計5曲を披露した。

『かぐや姫の物語』
11月23日(土・祝)より全国東宝系にてロードショー