安蘭けい&荻田浩一が語る『CHESS in Concert』の魅力

2013.11.20 13:58配信
安蘭けい 撮影:源賀津己 安蘭けい 撮影:源賀津己

ABBAのベニーとビョルンが、ABBA解散後に初めて手掛けた伝説のミュージカル『CHESS』。その楽曲の良さを活かし、コンサート版として2012年に待望の日本初上陸を果たした『CHESS in Concert』が、好評を得て今年12月に再演される。“セカンドバージョン”と銘打つ今回は単なる再演には留まらないようで……。初演に引き続きヒロイン・フローレンスを演じる安蘭けい、演出を手掛ける荻田浩一にその見どころを訊いた。

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物語は米ソ冷戦下のチェスの世界選手権を舞台に、国家を背負いチャンピオンの座をめぐる戦いを繰り広げる男たちと、その狭間でゆれる女性の姿を描くもの。この作品の魅力は、なんといっても楽曲の素晴らしさ。ただ、難曲揃いでもある。宝塚時代から歌唱力に定評のある安蘭も「すごく楽しかったんですが、難曲を制覇する大変さが印象に残っています。聴いている分には歌える! と思っても、譜面を前にしたらぜんぜん歌えなくて、びっくりしたくらい」と苦労を語る。とはいえ荻田は「安蘭さんはもちろん、石井一孝さん、中川晃教さんと皆さん大活躍してくださって、難曲を見事に歌い上げてくれました。こういう人たちが活躍する今だからこそやっと『CHESS』が上演できたのだと思う」と初演を振り返る。

一方で、少々日本人にとっては縁遠い“チェス”“東西冷戦”が題材であることに対するハードルもある。「楽曲の良さに目が行く前に、物語を追うのに必死になっちゃう。だから初演では枝葉を削ぎ落とし、3人の男女の三角関係を中心に置きました。結果、シンプルな構成ながら、多少は作品への理解が得られたと思います。今回は前回削ぎ落としたものを少し増やし、恋愛関係の外側にある、アメリカとソ連の代理戦争としてのチェス、という部分を色濃く出していきたい。3人の人生が国同士の争いに翻弄されていたんだ、ということがより見えてくれば」と構想を語る荻田。「フローレンスも、日本のお客さまが受け入れやすいヒロイン像に作った面もある。もとの台本ではもっとエゴイスティックに立ち回るところや自分の主張をぶつける部分があるので、今回はそういうところまでやってみてもいいかも」と荻田が言えば、安蘭も「前回は歌との格闘に振り回されましたが(笑)、男性ふたりに翻弄されるだけではなく、国にも翻弄されて、という深い部分も今回はもっと考えることができそうです」とうなずく。「結局誰もがチェスのゲームと一緒で自由に動けてはいない。そこを、闘っている人の強さや美しさとして出していければいいよね」と荻田。難解さは、裏を返せば奥深いということ。より作品本来の魅力に踏み込んだ“セカンドバージョン”の誕生に期待しよう。

公演は12月12日(木)から15日(日)に東京国際フォーラム ホールC、12月20日(金)から22日(日)まで大阪・梅田芸術劇場 メインホールにて上演。チケットはともに発売中。チケットぴあでは現在、東京公演の洋菓子&出演者直筆サイン入クリスマスカード付チケットを発売中。こちらの受付は12月2日(月)まで。

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