『すべては君に逢えたから』に出演した玉木宏

大勢の人々の人生が交差する東京駅を舞台に、クリスマスを間近に控えた男女10人がおりなす恋模様、人間模様を描くラブストーリー『すべては君に逢えたから』が11月22日(金)より公開に。東京版『ラブ・アクチュアリー』のような本作で、主人公の一人を演じた玉木宏に話を聞いた。

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一見すると関係がない男女10人、6つのエピソードが次第に絡み合い、奇跡という言葉が似合うクリスマスに向けて収束していく本作。まさしく『ラブ・アクチュアリー』のような展開はクライマックスに感動のカタルシスを期待するが、玉木は「織田裕二さんと共演した『ラストクリスマス』(04)もモチーフが『ラブ・アクチュアリー』だった」と話す。「ただ、今回はさまざまな年代のストーリーが凝縮しているので、男女の普通のラブストーリーだけではない点も注目です」と本作の特徴を説明する。

玉木が担当するエピソードは、“イヴの恋人”。ウェブデザインの会社を経営する黒山(玉木)と、女優の夢をあきらめた玲子(高梨臨)が偶然出逢うというストーリー。黒山は過去の一件が遠因で女性に対して懐疑的で、その性格が玲子との関係の進展を妨げてしまう。6つのエピソードがあるため、「瞬間的に、嫌な男とわかる演技を心がけました(笑)」と演技秘話を明かす玉木。「彼はストレスをためるタイプで、寂しい人間だと思いました。その孤独感が観ている人に伝わった後に、高梨さんとの出逢いを経て変化していく黒山の姿勢、その差が重要だと思って演じました」。“イヴの恋人”は誕生するか!? 映画を楽しみにしてほしい。

ちなみにプライベートでは、「クリスマスの想い出はほぼないです(笑)。クリスマスには本当に縁がなくて、奇跡などは記憶にない(笑)。小学生の頃、家族4人分のチキンをお小遣いを貯めて買ってあげたことくらいかな」と意外な(?)昔話を告白する玉木。ただ、「奇跡は信じたいですよね(笑)」とも。「本当に、この時期に公開する、ぴったりな作品になったと思います。それぞれに感じることがあると思うので、大切な人と観てほしいですね」。

取材・文・撮影:鴇田崇

『すべては君に逢えたから』
11月22日(金) 新宿ピカデリーほか全国ロードショー