結衣(高田憂希)『TVアニメ「三ツ星カラーズ」キャラクターソングシリーズ01 結衣』

『三ツ星カラーズ』は、物語の主役である「カラーズ」のメンバーである小学生3人組のキャラクターソングをそれぞれシングル盤としてリリースしており、高田憂希さんが演じる結衣のキャラソンシングルは、その第1弾。

新曲として、『わたしのCOLOR(S)』と『Happy★Pandemic』という2曲が収録されているのですが、この曲がどちらもテクノポップナンバーとして非常によく出来ており、キャラソンとしては勿論のこと、シンプルに楽曲単体でも"推せる"仕上がりとなっています。

特に白眉なのが、『わたしのCOLOR(S)』で、和風のメロディや祭り囃子に電子音をミックスさせた"お祭りテクノ"な本曲。そのポップかつアバンギャルドなテクノサウンドは、キャラクターのイメージソングという範疇を軽く飛び越え、その実験性が強烈に突き刺さる楽曲となっています。

アニメ本編でも結衣が踊っていた「さんさ踊り」を発想の出発点として制作された楽曲だとは思うのですが、その着地点として、こうした個性派楽曲が生み出されるのがキャラソンの面白みであり、魅力といえるでしょう。

近年、ポップ・ミュージックの世界では、アイドルソングやメタルなど、様々な音楽ジャンルで"和"のテイストとの融合を目にすることができますが、そうした楽曲の中でも、とりわけユニークな存在感を放つ1曲です。

コンジュ(悠木碧)『水底のリズム』

『水底のリズム』は、『ハクメイとミコチ』の劇中に登場する小人界の"歌姫"である吟遊詩人のコンジュのキャラクターソングで、アニメ本編では第9話での「特殊エンディング曲」として印象的に使用された楽曲。

CDでは、「正規エンディング曲」である『Harvest Moon Night』のカップリング曲として収録されています。

ユッタリとしたテンポで進行する歌心たっぷりのバラードで、美しいストリングスの音色と、情感豊かな歌詞が、まるで心に波紋を広げるかのようにジンワリと染み込んできます。

何より素晴らしいのが、コンジュを演じる悠木碧さんの歌声で、その美しく伸びやかな歌唱は、"歌姫"のキャラクターを演じるに相応しい説得力に溢れており、改めて、その歌唱力の高さに驚かされます。

歌が凄く上手い……それも、単純に、声の良さやメロディを正確に追えるという意味での"上手さ"ではなく、そこにプラスして、歌によって音にストーリーを与えることができる豊かな表現力を感じられる……そういった意味での"上手さ"なのです。

ソロ名義でリリースした『クピドゥレビュー』や『永遠ラビリンス』といったシングル曲や、竹達彩奈さんのユニット「petit milady」の楽曲で聴かせてくれるちょっとエキセントリックな要素もあるポップスに加えて、この『水底のリズム』のようなバラード曲も、その真価を存分に発揮するシンガー、悠木碧の歌声はやはり強い。

悠木さんの実力派ボーカリストとしての側面が、コンジュというキャラクターを借りてストレートに表現された珠玉のバラード曲です。

都内在住の極々平凡なサラリーマン兼、アニメ、音楽、プロレス、映画…と好きなものをフリーダムに、かつ必要以上に熱っぽく語るBLOG「さよならストレンジャー・ザン・パラダイス」管理人。永遠の"俺の嫁"である「にゃんこい!」の住吉加奈子さんと共に、今日も楽しいこと、熱くなれることを求めて西へ東へ。