Lenovo Yoga 2 Pro

この冬、家電量販店の店頭で注目を集めているのが、Windows 8.1を搭載したタブレット端末。ノートPCに比べて軽く、薄いタブレット端末は、快適なタッチ操作が売りの一つだが、文字入力はキーボードのほうが便利なシーンが多い。そこでおすすめしたいのが、タブレットの利便性とノートPCの使い勝手を両立した2 in 1ノートPCだ。今回テストするレノボ・ジャパンの「Lenovo Yoga 2 Pro」は、液晶ディスプレイが回転し、四つのモードで使える変形ウルトラブック。2 in 1ノートPCのなかでもユニークなモデルだ。

●モバイルノートとしてはトップクラスの基本性能を搭載

2012年12月中旬、液晶ディスプレイが360°回転するウルトラブック「IdeaPad Yoga 13」が発売された。この「Yoga」の多くの機能をブラッシュアップし、さらに最新のOSであるWindows 8.1を搭載して登場したのが「Lenovo Yoga 2 Pro」だ。

11月6日に発売した新モデル「Yoga 2 Pro」は、CPUにウルトラブック向けではトップクラスの性能をもつCore i7-4500Uを採用。さらに標準で8GBもの大容量メモリを搭載した。

ウルトラブックには、4GBメモリを積み、さらに増設不可というモデルが少なくない。しかし「Yoga 2 Pro」は、標準で8GBメモリを搭載しているので、大容量ファイルを開いたり、複数のアプリを並行して使ったりしても快適だ。さらに、ストレージに256GBのSSDを採用している点も魅力。128GB SSDのモデルと異なり、メインPCとしても活躍できる容量だといっていい。

そして最大の魅力が、3200×1800ドットの超高精細表示に対応した13.3型ワイド液晶を搭載していること。液晶ディスプレイは視野角が広く、色鮮やかに表示できるIPS方式を採用。ビジネスはもちろんのこと、高精細写真のレタッチなどでも活躍する。

●15.5mmのスリムボディを採用、4モードでの使い分けが便利

「Yoga 2 Pro」は液晶ディスプレイが360°回転し、ノートブックスタイル、タブレットスタイル、タブレットスタンドスタイル、テントスタイルに変形する。この変形機構を備えながら、厚さ15.5㎜というスリムボディを実現した。では、各モードの使い勝手をチェックしよう。

Officeソフトを使ったビジネス文書の作成や編集は、「ノートブックモード」が便利。13.3型ワイドの大画面だから、WordやExcelなどを自在に入力・編集できる。キーボードは打鍵感がよく、快適だ。

液晶ディスプレイを一回転すると「タブレットモード」になる。キーボードがオフになり、Windows 8.1搭載タブレットと同じ使い方ができる。手に持ってウェブを閲覧したり、動画を視聴したりするのに便利だ。Windows 8.1では、スタート画面の使い勝手も大幅に向上しているので、タブレットスタイルが快適だった。

そして「タブレットモード」から液晶ディスプレイを40~60°ほど起こすと、「スタンドモード」になる。「タブレットモード」同様、タッチ操作のモードで、「ノートブックモード」よりも画面との距離が近い。至近距離で動画や写真を見るときに利用したいモードだ。

最後が、A字型に立てかけた「テントモード」だ。他のモードに比べて設置スペースを取らないので、例えば新幹線のサイドテーブルなど、狭い場所で画面を見たいときに便利だ。キッチンなどで立てかけて、レシピサイトをチェックするといった使い方もできる。前モデルでは「テントモード」時に足になる部分が金属パーツだったが、「Yoga 2 Pro」ではゴムパーツになり、安定性が向上した。

●Windows 8.1×タッチパネルで使用シーンが広がる

最近はスマートフォンの延長でタブレット端末を使う人が増えた。TwitterやFacebookなどのSNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)やウェブブラウジングなどのプライベート用途ならタブレット端末でも十分だが、ビジネスシーンでは少し頼りない。

iPadやAndroidタブレットはメールに添付されたExcelデータを閲覧することはできるが、編集したり、新規に作成したりするには専用のアプリが必要。また、ソフトキーボードでは長文や文字を打ち込みにくい。

その点、Microsoft Office Home and Business 2013をプリインストールした「Yoga 2 Pro」はOfficeデータの閲覧だけではなく、編集、新規作成ができる。もちろん、キーボードを備えているので文字・数字の入力もしやすい。

さらにタッチ操作に最適化されたOffice 2013は、これまでマウスを使って行ってきたExcelでの表計算やデータのグラフ化、またPowerPointのプレゼンテーション用資料の作成や再生がタッチ操作でより直感的に快適に行うことができる。

例えばExcelの場合、「タッチモード」を選択すると指でタッチしやすいようにアイコンが大きくなる。グラフ化したいセルをなぞってグラフの種類を選択すると簡単にグラフを作成できる。

これなら出張中の新幹線のなか、テントモードにした「Yoga 2 Pro」で表を見やすくグラフ化したり、移動中、片手でタブレットモードの「Yoga 2 Pro」を持ちながら資料を更新したり、と場所を選ばすOfficeを使うことができる。

●ビジネス/プライベートのメインPCとして活躍する

「Yoga 2 Pro」は基本性能が高く、回転機構による四つのモードで便利に活用できる魅力的なノートPCだ。モバイルで使うときに気になるバッテリ駆動時間は8.1時間。高精細液晶の搭載やスリムボディを考えると、十分な数値だ。

インターフェースは、USB 3.0、USB 2.0端子を各1基備える。メインPCとして使うときに注意したいのが、外部出力端子がMicro HDMI出力端子だけで、ちょっと心細いことだ。通常の利用ではそれほど困らないが、複数の外部機器を接続することが多い場合は、USBハブを用意したり、Bluetooth接続ができる機器を選んだりと、工夫が求められるだろう。

しかし、CPU性能、大容量メモリ、SSDの搭載など、PCとしての基本性能は非常に高く、さらに新搭載の高精細液晶ディスプレイは、ビジネスだけでなく、デジタルカメラで撮影した写真の表示や編集など、クリエイティブな場面でも大いに活躍する。

また「Yoga 2 Pro」やタブレット端末「YOGA TABLET 10」「YOGA TABLET 8」などの対象製品を購入すると抽選で折りたたみ自転車や高級リストウォッチなどが当たる「マルチモードキャンペーン」を実施中だ。対象購入期間は2014年1月31日までなので、購入を検討している人はこのタイミングで購入したい。

タブレット端末か、ノートPCかで悩んでいる方はもちろん、ビジネスとAVの両方でモバイルノートを活用したいと考えている方にも、「Yoga 2 Pro」はおすすめできるモデルだ。(デジタル&家電ライター/コヤマタカヒロ)

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