使用済みインクカートリッジのリユースシステムの開発・製造を展開するエコリカはこのほど、2月19日に移転した東京支店に自社製品や親会社で卸事業を担うエム・エス・シーの取扱商品を展示するショールームをオープンした。17年7月に有機EL照明市場への参入を発表し、最新の照明や試作機を見ることができる。

「曲面デザインが特徴の有機EL照明は、家電量販店での展開に向けて、商談をすすめているところ。デザイン事務所からの引き合いもあり、立ち上がりは順調だ。約10年前のLED照明は価格が高くて明るさも暗かったが、今では価格が安くなり品質も改善されてきた。同じように、今後は有機ELが主流になっていくだろう」と、営業部の山形真次長は有機EL照明が今後の市場をけん引する有望な商品であることを確信する。

有機EL照明は、薄い形状で曲げられるためデザインの自由度が高い。エコリカのショールームの天井に設置された照明も、鳥が羽ばたいているような躍動感のある空間を演出している。また、発光効率が高く、スマートフォンやテレビのディスプレイでの採用も広がっている。

LEDのような直線的な光ではなく、自然に近いやさしい光なので目に優しいというメリットがある。課題とされてきた寿命については、最近の製品では4万時間を実現しており、通常のLED照明とそん色のないレベルまで向上しているという。

エコリカは昨年7月に、韓国の重友M-Tech社と有機EL照明で業務提携。韓国LGディスプレイから有機ELのパネル供給を受ける重友M-Tech社が製品の開発と生産を担当し、エコリカは日本市場での販売を手掛ける。(BCN・細田 立圭志)