『セッションズ』 (C)2012 TWENTIETH CENTURY FOX

良質な作品を次々に製作しているFOXサーチライトが来年創立20周年を迎えることを記念して、新宿にある映画館・新宿シネマカリテが“FOXサーチライト常設館”として活動する。ハリウッド超大作や原作付きの日本映画がシェアの大半を占める中、“映画ファンに良質な映画を届けたい”という今回の試みに映画ファンの注目が集まっている。

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FOXサーチライトは、1994年に20世紀フォックスの子会社として設立された。これまでに『28日後…』や『ナポレオン・ダイナマイト』『サイドウェイ』『リトル・ミス・サンシャイン』『ダージリン急行』『JUNO/ジュノ』『(500)日のサマー』など名作を次々に世におくりだしており、過去19年間で81回オスカー候補になり、20個のアカデミー賞を受賞している。

そこでFOXサーチライトの作品をこれまで以上に日本で楽しめるよう、今週末から新宿シネマカリテが“FOXサーチライト常設館”として活動を開始。6日(金)公開の『セッションズ』を皮切りに、年始公開の『ザ・イースト』などを上映。来年以降もウェス・アンダーソン監督や、アレハンドロ・ゴンザレス・イニャリトゥ監督の新作が待機しているという。

新宿武蔵野館とシネマカリテの番組編成を担当している小畑勝範氏は「映画館としてやるべき事があります。ミニシアターだからできる事があります。シネマカリテがやりたい事があります。たくさんの人に観てほしい作品があります。映画ファンが求めている作品があります。シネマカリテが届けたい作品があります。FOXサーチライト作品にはこれらの思いが詰まっています。シネマカリテは1周年を迎えます。これからも “オンリーワン”な劇場を目指して―」というコメントを寄せている。

素晴らしい映画が製作され、配給会社が決定しても、劇場の番組担当者が上映を決めなければ、観客はスクリーンで映画を楽しむことができない。今後、シネマカリテのような独自の番組編成で観客を楽しませてくれる劇場が増えるのか気になるところだ。

『セッションズ』
12月6日(金) 新宿シネマカリテほか、全国順次ロードショー

『ザ・イースト』
2014年1月31日(金) TOHOシネマズシャンテ/新宿シネマカリテほか、全国ロードショー