山田和樹 (c)Marco Borggreve 山田和樹 (c)Marco Borggreve

指揮者の山田和樹がモンテカルロ・フィルハーモニー管弦楽団の首席客演指揮者に就任することが発表された。現在、首席客演指揮者を務めるスイス・ロマンド管弦楽団に続いて、ヨーロッパではふたつめのポストとなる。

山田和樹の公演情報

2009年のブザンソン国際指揮者コンクール優勝以来、国内外から高い注目を集める山田和樹。2010年には小澤征爾が総監督を務める音楽祭「サイトウ・キネン・フェスティバル松本」に初出演を果たす。現在は、日本フィルハーモニー交響楽団の正指揮者、横浜シンフォニエッタの音楽監督、仙台フィルハーモニー管弦楽団のミュージックパートナーなどを兼任するほか、海外の名門オーケストラへの客演も多数と、飛ぶ鳥を落とす勢いで活躍中だ。

モンテカルロ・フィルは、モナコ公国のモンテカルロに本拠地を置くオーケストラ。歴代指揮者にはイーゴリ・マルケヴィチ、ロヴロ・フォン・マタチッチ、ジェームズ・デプリースト、マレク・ヤノフスキらが名を連ね、現在はジャンルイジ・ジェルメッティが芸術監督を務めている。

山田和樹と同団の最初の出会いは2011年。当時の音楽監督だったヤコフ・クライツベルクの逝去に伴い、山田和樹が代役として指揮に抜擢されたのが始まりだ。同公演を見事成功裡に終えて以降、良好な関係性を築き上げ、また山田和樹の演奏会を聴いた現芸術監督のジャンルイジ・ジェルメッティからの強い推薦を受けて、首席客演指揮者就任の運びとなった。

山田和樹の任期は、2014年9月から2年間。年2回の定期演奏会と、宮殿の中庭で行われる夏の音楽祭、特別演奏会、演奏旅行に参加予定。次回の演奏会は、2014年7月14日。ワディム・レーピンとの共演でブルッフのヴァイオリン協奏曲、ドビュッシーの交響詩「海」が披露される。