安蘭けい、ストレートプレイ2作目はイプセン劇

2013.12.5 16:40配信
安蘭けい 安蘭けい

『人形の家』などで知られ、“近代演劇の父”とも称される19世紀末の劇作家イプセン。来年3月に上演される『幽霊』は、未亡人アルヴィング夫人とその息子オスヴァルを軸に繰り広げられる家族の物語だ。演劇集団円の森新太郎を演出に迎えたこの作品に主演するのは、ミュージカルでの活躍が続く安蘭けい。2年前の『アントニーとクレオパトラ』以来となるストレートプレイへの意気込みを聞いた。

舞台『幽霊』チケット情報

久々のストレートプレイを喜ぶ一方で、戯曲を一読して「シェイクスピアとは違った難しさ」を感じたという。「『アントニー~』は歴史劇ですから、歴史上の人物であるキャラクターたちについても何となくは分かるじゃないですか。『幽霊』はそこまで昔の話じゃないし、ヒロインの未亡人としてのあり方も、時代背景や文化を踏まえないことには分からない。挑戦しがいがあり過ぎるくらいの作品」と早くも緊張をにじませる。

ミュージカルとの違いを尋ねると「歌があるかないか」と即答。「ずっとミュージカルで育ってるので、感情を歌に乗せる作業が一番しっくり来る。その自分の一番の武器を持たせてもらえないのが、ストレートプレイなんです。もちろんミュージカルでもセリフだけのシーンを大切にして来ましたが、重みが全然違う。『アントニー~』では、セリフで伝えることの大切さを勉強した気がします」。

そこで頼りになるのが、重厚な古典作品の演出で頭角を現している森だ。10月に観劇した『エドワード二世』を「新しい才能を見た!」と絶賛する。「すごく斬新な演出なんですが、見てる側にはとても親切。人の動きを交えながら分かりやすく演出されているので、多分理解できないだろうなと思っていた貴族や政治家たち独特の会話も、言いたいことが分かるんです。そんな森さんが『幽霊』をどう読み解かれるのか。「あ、こういうことが言いたかったのか!」みたいなことがたくさんありそうで、今から稽古が楽しみ」

オスヴァル役の忍成修吾、夫人の相談役である牧師マンデルス役の吉見一豊をはじめ、キャストはわずか5人。「いい意味での緊張感あふれる舞台になりそうですが、イプセンだからといって肩肘張ったものにならないように、きっと森さんが導いて下さるはず。作品の魅力や世界観をお客さまに伝えられたらいいなと思います」

公演は来年3月20日(木)から30日(日)まで東京・Bunkamuraシアターコクーンにて上演。チケット一般発売は12月7日(日)より。

取材・文:山上裕子

いま人気の動画

     

人気記事ランキング