冬の風物詩『ア・ラ・カルト』ファイナル公演が開幕

2013.12.9 18:00配信
『ア・ラ・カルト2 ~役者と音楽家のいるレストラン』  撮影:二石友希 『ア・ラ・カルト2 ~役者と音楽家のいるレストラン』  撮影:二石友希

演劇界の冬の風物詩『ア・ラ・カルト2 ~役者と音楽家のいるレストラン』が12月6日に青山円形劇場で開幕した。1989年の初演以来、長くファンに親しまれているおなじみのステージだが、同劇場を収容する「こどもの城」の閉館発表に伴い、今回がファイナル公演となる。

『ア・ラ・カルト2 ~役者と音楽家のいるレストラン』チケット情報

舞台は青山にあるフレンチレストラン。クリスマスシーズンを迎えたこの店の点景を芝居ありショーありで綴っていく、という骨格は昔から変わらず。登場するキャラクターも、チーフの山本光洋、ギャルソンの本多愛也と中山祐一朗、そして高泉淳子が演じる数々の個性的なお客たちまで、おなじみの顔ぶれだ。音楽監督の中西俊博をはじめ、生演奏を披露するカルテットも同じメンバー。それはまるで、いつ訪れても笑顔で迎え入れてくれるなじみのレストランそのもので、今年もまた会えましたね、というほっこりとした気持ちになる。

中でも高泉扮する人気キャラクター・高橋君は、このレストランで人騒がせな騒動を巻き起こすのが毎年の恒例ではあるのだが、年上の彼女とこのレストランでクリスマスデートをし、結婚をし、最近では中山扮する後輩の中田君と「フランス料理とワインをたしなむ会」を開催し…と、公演を重ねるごとに、彼の取り巻く環境も変わっていった。いつも変わらぬようでいて、気付いてみれば、少しずつ人生の歩みを進めている。きっと彼に限らず、誰にとっても人生とはそういうものなのだろう。そんなしみじみとした感情を受け取ることができるのが、この舞台の最大の魅力かもしれない。

ほかにも、友だち以上恋人未満の男女、老カップル、女性のひとり客…、少し背伸びしてクリスマスディナーを楽しむ彼らは、それぞれ個性豊かなキャラクター揃い。彼らの言動に大笑いさせられることもしばしば。だがその会話から、その人の人生が透けて見える。どの人も、不器用そうに、だがしっかりと生きている。

劇中、高泉扮する女性客が「このお店の味がずっと続きますように」と言う。ファイナルと銘打っているが、このレストランは、そしてそこで息づくキャラクターたちは、彼女の言葉どおり、これからも変わらずすぐそばに存在し続けている気がしてならない。そして、どこかでまた愛すべき彼らに会えることを願ってやまない。

公演は12月26日(木)まで、青山円形劇場にて。ゲストでROLLY、春風亭昇太、池田鉄洋、篠井英介が日替わり出演する。チケットは発売中。

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