効果的に痩せられるとして近年ブームになりつつある“糖質オフ”ダイエット。そんな中、日本人になじみ深い大豆を使った大豆粉(だいずこ)が注目されている。

小麦粉・米粉に続く“第3の粉”とも言われる大豆粉にはどんなダイエット効果があるのか、どう活用していけばいいのか? 管理栄養士と健康運動指導士の資格を持ち、レシピ開発や食のコンサルティングにも活躍する(株)エビータ代表 浅野まみこさんにお話を聞いた。
 

まさにダイエットに最適! 低糖質&栄養はバツグン

まず大豆の粉末といわれて、きな粉を真っ先に思い浮かべる日本人は多いはず。きな粉と大豆粉はどこが違うのだろうか。浅野さんは次のように解説する。
 

「きな粉は大豆を煎ってから粉にしていますが、大豆粉は生の大豆を粉にしたもので、青臭さやえぐみが残っているのが特徴ですね。この青臭さなどは加熱することで和らぎますから、さまざまな料理に利用できるようになります」
 

たしかにきな粉は香ばしい反面、風味が強すぎて使い道が限られてしまう。その点、大豆粉は小麦粉とほとんど同じように料理やお菓子づくりに使えるという。なにより注目したいのは、完全栄養食と言われる大豆のダイエットパワーだ。
 

「糖質オフダイエットのキーになる糖質(炭水化物から食物繊維の量を引いた値)は、小麦粉とくらべて約1/6です。逆にビタミンやミネラルは豊富で、カルシウムが16倍、亜鉛が12倍、鉄分が15倍、そして6倍のビタミンB1が含まれています」
 

浅野さんによれば、このビタミンB1もダイエットには絶対欠かせない栄養素だという。
 

「女性はご飯やパンなど炭水化物や糖質の摂り過ぎで太られている方が目立ちます。そのわりにダイエットでは肉や魚を減らしてしまいがちなんですね。でも摂取カロリーをただ減らしても、肉や魚、大豆などに多く含まれるビタミンB1が足りていないと糖質をうまく代謝できません。ここで大豆粉を使えば、糖質の摂取を減らしながらビタミンB1も豊富ですから効果がアップするんです」