電車やバスの座席に子連れで座っていると、近くにお年寄りが立っていることがありませんか。

そんなとき、「席を譲るべきかどうか」迷いませんか。子どもが4歳、相手が60歳くらいの方だったら「お年寄りに見てしまうと却って失礼かな?」とも思い、迷います。

また、

70代ぐらいの方と1歳児連れ

80代ぐらいの方と妊婦さん

このような場合も、どちらが優先なのか悩みますよね。

そこで今回は、座席を譲る・譲られるときにマナーについて『1人でできる子が育つ「テキトー母さん」のすすめ』の著者の立石美津子がお話しします。

実際にあった電車内の光景

座席を譲ってもらうのも、断るのも言い方一つで相手が受ける印象は変わります。

実際に電車内で目にしたケースをご紹介します。

席を譲ってもらったのに無言だったケース

子どもに譲ったパターン

4歳くらいの男の子が立っていました。座っていた60歳前後のおばさんが「僕、どうぞここに座ってね」と譲ろうとしました。すると、子どもも無言、ママも「有難うございます」の一言も言わずに黙って座りました。

「ありがとうございます」と言って座るのがマナーですね。

お年寄りに譲ったパターン

お年寄りに席を譲ったとき「譲られて当然」という態度でムスッとした顔で座る人もいます。

まるで、“若いのに最初から席を陣取っていた態度”を責められているような感じです。

“感謝の言葉”という見返りを期待して親切にするわけではありませんが、席を替わってもらったら「ありがとう」の一言を言ってほしいですね。

冷たく断ったケース

子どもに譲ろうとしたパターン

せっかく子どもに席を譲ろうとしてくれた相手に「結構です!」とバシッと断るのはいかがなものでしょうか。

「お気遣いありがとうございます。大丈夫です」と笑顔で返すとよいですね。

実際、赤ちゃんを抱っこして立っている人には席を譲ろうとする人が大半です。

しかし!“座って抱っこされるのが嫌”な赤ちゃんは結構います。立って抱っこされていた方が、視界が広がり窓の外の景色も見えて心地よいからです。そのためあえて座らない親子もいます。

こんなとき「大丈夫です!」だけですと相手には伝わりません。「立って抱っこしていないとぐずるので…。お気遣い有難うございます」と理由を伝えましょう。

お年寄りに譲ろうとしたパターン

白髪や顔の皴で「お年寄りだろう」とこちらが判断して席を譲ろうとしたら「結構です!」と棘のあるトーンで断られたケースもあります。

「お年寄りだと判断してしまい、却って気分を害してしまったのではないか」とドギマギしてしまいますよね。

「ありがとう。でも、大丈夫ですから」と柔らかい声と笑顔で断ってほしいですよね。

相手に座ってもらいたいときは…

相手に遠慮させたり、不快な思いをさせずに座ってもらうには、「次の駅で降りますからどうぞ」のようなスマートな言い方ですと、座ってくれるかもしれません。