麻実れいが再び挑む、退廃の家庭劇

2013.12.18 12:37配信
麻実れい  撮影:源 賀津己 麻実れい  撮影:源 賀津己

今を去る2010年、30代の若き演出家が、実力派のキャストを率いて、コクトーの退廃的な家庭劇「おそるべき親たち」を世に問うた。妥協のないリアリズムの追求で、家族の腐敗と崩壊を暴きだした舞台は、演劇を知る人たちの間で、静かな、そして熱い賞賛のさざ波となって広がった。その演出家・熊林弘高は、この舞台で毎日芸術賞千田是也章を獲得し、出演者のひとり麻実れいは、この舞台をはじめとする演技で翌年の読売演劇大賞最優秀女優賞を受賞した。関わった人たちそれぞれのマイルストーンとなった伝説の舞台「おそるべき親たち」が、2014年3月、東京劇術劇場によみがえる。キャストのひとり、麻実れいに話を訊いた。

舞台『おそるべき親たち』チケット情報

Q2010年版の舞台には、大きな反響がありました。
麻実れい「長い間、演劇の制作の仲間だった熊林(弘高)さんが、演出家としてメジャーな劇場に進出した第一歩目の作品だったので、彼のやりたいことはすべて受けようと思いました。非常に素直な俳優でしたよ(笑)。本当に「え!?」と思うこともありましたけどね」

Q麻実さん演じるイヴォンヌとは、どんな女性ですか。
麻実「佐藤オリエさん演じる姉レオの、妹です。繊細だけど、危うさと紙一重の部分を持つ人。息子を溺愛していて、直感が鋭い。一方で、計算はできない。動き出すとストッパーがない。こういう女性、好きですね」

Q特に、息子への溺愛ぶりは、やや普通ではない。
麻実「ちょっとねえ。母子関係が異性の場合、異常愛に発展することはままあること。母というものの心の中にそういう要素はあります。夫より子供です。自分たちにしたら普通の関係なんですけど、傍から見たら度を越しているかもしれない」

Qミシェル役は、再び満島真之介さんです。
麻実「そりゃあもう、かわいくて仕方がないですよ。子供のまま育って、自分しか見ていなかった息子が、青春期に入って変化した。神経が揺れ動きますよね、母親としては」

Q2014年版の抱負をどうぞ。
麻実「3年の月日が流れて、例えば満島真之介くんは今でも健康的な青年ではあるけれど、時が彼を成長させています。前のままのミシェルではないことに彼自身が驚くと思う。3年の月日が、それぞれの身体と心に出てくる。それを逆に利用して、このコクトー劇の世界を改めて作り出す幸せがあります」

2014年3月2日(日)から16日(日)まで東京芸術劇場 シアターウエスト、3月21日(金・祝)愛知・穂の国とよはし芸術劇場PLAT 主ホール、3月29日(土) ・30日(日)大阪・梅田芸術劇場 シアター・ドラマシティにて。東京・大阪公演のチケットは発売中。愛知公演は2014年1月26日(日)午前10時より一般発売開始。

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