王子様を任せられた理由が分かる

岩田剛典 撮影/奥田耕平

──岩田さんは今回王子様ということで、福田監督がコメントで「岩田さんはもう生き様が王子様」とおっしゃっていましたが……。

橋本・新木 (笑)。

岩田 もうね、いじってるんですよ(笑)。

橋本 いじられてる(笑)

岩田 もう少し若いときだったら「王子様役って!」と思ったかもしれないんですけど、すごく楽しんでやっていました。 名前がない役っていうのかな、が初めてだったので、現場でスタッフさんに「王子様入ります!」って言われるんですよ。

橋本 (笑)。

岩田 結構いい気持ちにさせてもらいました(笑)。

橋本 おもしろい、確かに。

岩田 「王子様、こちらへ」と言うような感じなので、つかの間の王子様を味わってみました。

──あの髪型が似合ってるのがすごいな、と思いました。

岩田 そう言っていただけると肩の荷が下ります(笑)。 現場では鏡を見るたびに吹き出しそうになっていました。「イヤ、マジか……」って。

『赤ずきん、旅の途中で死体と出会う。』

──お2人から見られて王子様っぷりはいかがでしたか。

橋本 ぴったりでした! すごくスマートにこなしていて、福田さんが岩ちゃんに任せた理由がすごくわかります。王子様は王子様じゃない人がやるとやっぱり面白くなっちゃうよねっていう。だって二郎さんも面白かったもん。

新木 ダンスのシーンで言うと、私はリハーサルを結構重ねたんですけど、岩田さんはやっぱりすごいなと思ったのが、本当に振り付けをスッと覚えていて。私はすごく苦労して覚えたので…。

橋本 さすが!

新木 でも、岩田さんらしいな、と思ったのが、ちょっとヒップホップというか。

岩田 出てた?(笑)

橋本 ははは(笑)

新木 練習で先生に音の取り方が少し違う、というような、難しいことおっしゃられているのを聞いて。プロの中で違いがあるんだな、と思いました。

橋本 あれは覚えてる。最初、シンデレラに近づいていくときにちょっと首が入ってる、って。

岩田 そうそうそう(笑)。ついつい入っちゃう。

新木 社交ダンスはもう少し硬い感じなので。体がやっぱりエモーショナルな動きをされていてて(笑)。

岩田 恥ずかしいですね。

新木 それを抑えるように、って言われていたのは、岩田さんだからかな、と。

橋本 確かに!

新木 プロにしかわからない次元の話ですけど、すごいな、と思いながら見ていました。