劇団四季ミュージカル『ライオンキング』 劇団四季ミュージカル『ライオンキング』

東京・四季劇場[春]で上演中の劇団四季ミュージカル『ライオンキング』東京公演が12月20日、15周年を迎えた。1998年の同劇場のこけら落とし公演として開幕して以来、日本演劇史上初の“無期限ロングラン”を継続中。この日時点での東京公演総公演回数は5195回、観客動員数は約560万人を数える。

劇団四季ミュージカル『ライオンキング』チケット情報

作品はディズニーの同名アニメをもとに、1997年にニューヨークで初演されたミュージカル。アフリカのサバンナに生きる動物たちの姿から、“サークル・オブ・ライフ(生命の連環)”という深淵なテーマを浮かび上がらせる内容で、老若男女問わず人気が高い作品だ。ユニークなパペット、影絵や文楽など東洋的な手法も取り入れた斬新な演出や、エルトン・ジョンが手掛けたキャッチーな楽曲の数々も人気の要因だ。

この日は本編終了後、劇中でシャーマン的存在として登場するヒヒの呪術師・ラフィキが使う“ラフィキツリー”が舞台上に登場、ラフィキが手をかざすと“15”の文字が浮かび上がる演出から、特別カーテンコールがスタート。「ラストサークル」の合唱とともに、舞台袖のみならず客席からも出演者が登場、さらに舞台上にも「ライオンキング 15TH ANNIVERSARY IN TOKYO 2013.12.20」の大きな看板が現れると、客席は大きな拍手に包まれた。その後シンバ役の島村幸大が、東京公演が15周年を迎えたことを告げ、「これほどの公演を重ねることができたのも、お客さまおひとりおひとりが『ライオンキング』を愛し、育んでくださったからこそと、動植物・スタッフ一同、感謝の気持ちでいっぱいです」とユーモアを交えて感謝を伝えた。さらに「今後もさらなるロングランに向けまい進してまいります」と力強く宣言。今年3月には『キャッツ』が29年保持してきた国内最多上演回数の記録を抜き、“国内上演ミュージカル1位”の座についた『ライオンキング』の快進撃は、まだまだ続きそうだ。

また、終演後には「あなたと『ライオンキング』の15年」のテーマでエピソード公募をし、集まった500点余の中から選ばれた優秀者への表彰式も行われた。大賞を受賞した吉川ひろみさんは「去年母が亡くなって、いなくなって半月後の『ライオンキング』にいっしょに来る予定だったのがひとりできた。母との最後の記念だったのでそれを形にして残しておきたいと思ってその時のことを書いたものが、賞をいただけて嬉しい」と涙ぐみながら話していた。

公演は、引き続き今後も四季劇場[春]で行われる。なお、『ライオンキング』は現在、大阪四季劇場(ハービスENT内)でも上演中。東京公演・大阪公演とも8月31日(日)までのチケットを発売中。