この季節になると、いつも風邪をひいてしまうという人も多いことでしょう。でも、風邪は予防できるもの。体質的にひきやすい、ひきにくいということもあるでしょうが、ちょっとした習慣を身に付ければ、風邪をひかないようになります。

また、お子さんをお持ちの親御さんは、お子さんが風邪をひかないようにしてあげることも大切です。

そこで今回、医療法人社団片桐会理事長で医師の片桐崇文先生に、風邪予防のコツについてお話を伺いました。風邪をひきやすい人、お子さんがいる方は必見ですよ。

1 うがい、手洗いをしっかり行う

やはり基本は、うがいと手洗い。のどの粘膜や血管を刺激し、同時に粘液の分泌や血行を盛んにすることで、抵抗力を強化するとされています。うがいは水だけでも十分効果あり。「水道水には塩素が入っているので安全。無理にうがい薬を使う必要はありません」(片桐先生)。

また、手洗いは泡状のハンドソープがオススメ。両手の指の間はもちろん、親指と小指の外側もしっかり洗うようにします。また、手首まで洗うとより効果的です。手を洗うタイミングは
・帰宅時
・咳やくしゃみの後
・トイレ使用後
・食事前
が効果的です。

なお、手を拭く場合はペーパータオルがオススメ。「ご家庭で共有しているタオルには雑菌やウイルスがいっぱい。せっかく手を洗ってもまた手が雑菌だらけになってしまいます」(片桐先生)とのこと。もったいない気もしますが、使い捨てのペーパータオルが一番衛生的なんですね。

2 バランスのよい食事を心がける

風邪の原因となるウイルスに勝つためには、免疫力を高める必要があります。免疫力を高めるには、バランスのよい食事をすることが一番。肉ばかり、炭水化物ばかりといった偏った食事では、風邪のウイルスに勝てません。

一般的に免疫力を高める栄養素としては、緑黄色野菜に多く含まれるビタミンA、野菜や果物に多く含まれるビタミンC、魚介類、肉類、大豆製品、卵などの多く含まれるタンパク質があります。これらをバランスよく摂取することで、ウイルスに負けない抵抗力を身につけることができます。

片桐先生曰く「体温が下がると免疫力が低下するので、できるだけ温かいものを食べるようにしましょう」とのこと。冷たいジュースやアイスばかり食べていたら、風邪ひきやすくなっちゃいますよ!

3 睡眠をたっぷりとる

睡眠は健康を保つためにとても重要な要素。疲れがたまると免疫力が低下してしまい、風邪をひきやすくなってしまいます。疲れをとるためには、睡眠を十分取ることが必要になります。お子さんの場合、幼児期(1~3歳)なら13時間、小学生なら最低でも9?10時間の睡眠が必要。「最近は夜更かしが習慣化しているお子さんも多いので、親御さんが気をつけて睡眠を取らせるようにしてください」と片岡先生はおっしゃっています。

なお、眠っている間には成長ホルモンが特に多く分泌されます。特に夜中の2時から3時の間に多く分泌されるそう。骨や筋肉の成長にも関係してくるので、お子さんの睡眠時間はとても重要ですね。