サードウェーブの榎本一郎常務取締役

ゲーミングPCブランド「GALLERIA」を擁するサードウェーブは、2018年度からeスポーツの事業化へ本格的に乗り出す。今後3年間で20億円を投資し、GALLERIAのビジネス規模を1.5倍に成長させ、150億円ほどの売上増を見込む。最も重要視する使命は、eスポーツの文化を日本に定着させることだ。

コンピュータゲームを使った競技「eスポーツ」の市場は、世界規模で拡大し続けている。17年のSuper Data Researchの調査では、2020年には2014億円、22年には2438億円の市場に成長すると予想されている。世界に比べて市場の成長が遅れているといわれる日本でも、プロライセンスの発行が開始されるなど、活性化に向けた動きが顕著になってきた。

4月3日にサードウェーブが開催した発表会で、同社のeスポーツ事業を担当する榎本一郎常務取締役は、「収益化はまだ考えていない。売り上げが増えて利益が出たら、eスポーツへ還元する。その先行投資として、20億円を投じる」と話し、eスポーツの普及や認知拡大、社会的な地位向上へ本気で挑む姿勢を示した。

具体的な施策については、4月15日に東京・池袋にオープンするeスポーツ施設「LFS (ルフス) 池袋 esports Arena」の運営や展開、イベント・大会の開催、eスポーツ選手の支援、日本eスポーツ連合(JeSU)のオフシャルスポンサーに就く、などを想定している。

「ルフス」は、ゲーミングPC「GALLERIA」を設置した座席100席に加え、実況配信設備を用意しており、個人だけでなく大会やイベントも開催できる施設。榎本常務取締役は、「ネットカフェ事業をやるのかと尋ねられるが、ネットカフェではない」と前置きし、「『ルフス』はeスポーツの入り口だ」と強調した。

「いろいろな方面でeスポーツを切り口にした新しい事業、投資、成長チャンスが芽生えてきた。eスポーツ関連事業が増えたあと、お互いに繋がっていけば面白いだけでなく、相乗効果で経済的な恩恵も期待できるだろう。これから成長するためには『eスポーツといったらこういうもの』という共通認識・規格と、業界のまとまりが必要になるはず」(榎本常務取締役)と展望する。(BCN・南雲 亮平)

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