おせち料理や雑煮、鮨など、美味しいものを食べるわりに、ダラダラと過ごしがちな正月。そんな暮らしを1週間近く続けていると、“正月太り”してしまうのも当然。とはいえ、急にランニングやジム通いを始めるのもしんどい…。そんな人におすすめなのが、実はウォーキング!

太りやすい下半身を引き締める歩き方について専門家に聞きました。

悪い姿勢で歩くとお腹や下半身のお肉が落ちない!

「カッコよく歩いている人ってあまりいないんです」と話すのはアシックス・ウォーキングトレーナーで、『ウォーキング・ダイエット』の監修を務めたサルティス池田さん。

代わりに、腰が落ちていたり反っていたり、膝が曲がったりするなど、悪い姿勢で歩いている人が大半なのだとか。「よくない歩き方を続けていると下半身が引き締まらず、弛んでしまうので注意が必要です」。

一方、キレイな姿勢をキープして歩いていると、気になるカラダのパーツが順番にほっそりしていくのだとか。

「最初に落ちるのはお腹や腰回りのお肉。内臓脂肪がつきやすい男性は突き出たお腹が、皮下脂肪がつきやすい女性はポッコリした下腹部がへこんできます。その次に落ちるのは内もものお肉ですね」。これらのお肉を落とすためには、正しい姿勢とバランスのよい筋肉の使い方が欠かせません。

簡単にできる! 下半身痩せする歩き方のポイント

歩くときに意識したい基本姿勢

では、どんな歩き方が下半身痩せにつながるの? 

「その前に姿勢をチェックしましょう」とサルティス先生。壁にかかと、ふくらはぎ、お尻、肩、後頭部をつけて立ち、壁とのスキマがあきすぎていないか確かめてみましょう。

とくに、壁と腰との間に手のひら(パー)を入れたとき、ぴったりしている場合は問題ナシですが、握りこぶし(グー)が入るほどスキマが大きくあいていると、骨盤が前傾した反り腰になっているので普段の姿勢がよくないかも…。歩き始める前の壁での姿勢チェックは必須です。

ここからは歩くときに意識したい基本について教えていただきます。

  

1、丹田に力を入れる

「ウォーキングの基本は骨盤をまっすぐ立てること(『ウォーキング・ダイエット』P.30参照)。そのためには、おへその下にある丹田に力を入れて立つこと、お腹が引き締まり、ブレずに安定した姿勢をキープできますよ」とサルティスさん。骨盤が正しい形で立っていると、お腹がポコッと出ることはありません。

2、手の位置に気をつける

悪い歩き方の例

歩くときに猫背になっていませんか? 

しかし、猫背と一口に言ってもさまざまなタイプの猫背があるようで「一見猫背のようには見えないものの、実際は猫背というパターンもあります。

デスクワークなどで肩が前に出てしまっている人に多いのですが、歩いているときに振った腕が前方にいく場合、“ライト猫背”だといえるでしょう」とサルティスさん。実際歩いているときに、振っている自分の腕が視野に入らないほうがよいのだそう。腕を後ろに引きながら歩くことを意識しましょう。

 

3、中殿筋を意識する

後ろに残した脚をまっすぐキープすることを意識しよう

中殿筋とは、立ったり歩いたりするときにバランスを保つために使われる、おしりの上部外側にある筋肉のこと。

多くの人にとってあまりなじみのない筋肉なので、最初に手を置いて位置を確かめておくのがおすすめです。「中殿筋を意識しながら歩幅を大きくとって歩きます。後ろ脚の膝をまっすぐ伸ばし、しばらく後ろ脚を残す感覚を持ってください(P.32参照)。

お尻と太ももを使うので下半身全体が引き締まりますよ」。単に大股で歩くのではなく、後ろに残した脚をまっすぐキープすることを意識しましょう。