登園前、子どもがおもちゃを持って行きたがった場合

NGな対応

×とりあえず持っていく

朝、「このシール、幼稚園に持って行く」と子どもが譲らなかったら、どう説得すればよいでしょうか。

「だったら園の入り口でママに渡してね」と、取りあえず家から持って行くことを許し、園に着いてから預かろうとするママもいますが、結局は家でやる押し問答と同じことが園の玄関で起こるので賢明ではありません。

×今日だけ特別よ

ルールを示しても言うことを聞かない子がいます。「おもちゃを持って行けないんだったら、幼稚園には行かない!」と子どもから親が脅されてしまうケースです。

そんなとき、「『園に行かない!』と言われるよりマシだわ。ここで時間がとられたら、私も仕事に行けなくなっちゃう!」と焦ってしまい、「だったら今日だけ特別よ」なんて持たせてしまうと、子どもは「こうやってグズればママは絶対に折れてくれる」と学習し、この駆け引きに成功し、毎朝このバトルが繰り返されることになります。

子どもの手のひらで親が踊らされないことが肝要です。

賢い対応

○ルールを示す

「幼稚園のお便りに『家のおもちゃは持ってきてはいけません』って書いてあるよ。それがルールだよ」と言いましょう。親の意思ではなく、園の決まりだと伝えるのです。

○共感して、正当な理由を伝える

頭ごなしに「持って行ってはダメ!」ではなく、次のように言いましょう。まず子どもの気持ちに共感した上で、きちんと理由を説明するのです。持って行くことで損になることを話すのです。

  1. 共感
    「家のおもちゃを持って行って皆に見せたいよね。幼稚園でもお家のおもちゃで遊びたいよね。」
  2. 理由を説明
    「でも、こんなカッコいいミニカー見たら、お友達はきっとほしくなっちゃうよ。皆に触られたり、取られたりしたら嫌だよね。それから…もし、無くなってしまったら悲しいよね」
  3. 結論
    「だから大切なものは家に置いておこう」

園のため、友達のためではなく、本人にとって「得策ではない」と伝えるのです。

まとめ

幼稚園や保育園には“私物のおもちゃを持って行ってはならない理由”があります。

  • 他の園児も欲しくなり、トラブルの元になる。
  • シール交換が流行るとエスカレートして高額なものも交換し始める可能性がある。
  • 紛失すると子どももショックを受け、職員も探すのに時間をとられる。泥棒探しにまで発展する。

持って行ったら大変な思いをするのは子ども自身です。子どもと一緒になって親が安易に園のルールを破ることはやめましょうね。