福井晶一、ふかわりょう 福井晶一、ふかわりょう

伊坂幸太郎の長編小説『死神の浮力』(文藝春秋)の舞台化が決定した。和田憲明の脚本・演出で4月22日(火)から28日(月)まで東京・本多劇場で上演する。

対象の人間を一週間調査し、その死の可否を判定する。そんな仕事を生業とするクールでとぼけた死神・千葉が登場する人気シリーズの最新作。和田は前作『死神の精度』を原作とした舞台『7Days Judgement-死神の精度-』も手がけている。

本作では千葉が娘を惨殺された小説家・山野辺遼を担当。殺人犯は逮捕されたものの、第1審では証拠不十分で無罪判決。山野辺は人生をかけて娘の仇を討つ決心をする……。山野辺遼役に、『レ・ミゼラブル』のジャン・バルジャン役とジャベール役の熱演も記憶に新しい福井晶一。その妻・美樹役にMEGUMI。千葉(死神)役には、今年芸能生活20周年を迎え舞台初出演となるふかわりょう。殺害犯・本城崇役にはD-BOYSの牧田哲也が挑む。

舞台化にあたり伊坂幸太郎は「『死神の浮力』は、自分や自分の大事な人間が死ぬのが怖くて仕方がない、という思いをどうにかできないものか、と悩みながら書いた長編です。結局、どうにもできなかったのですが、できあがってみれば、暗いような明るいような、不思議なエンターテインメントになったような気がしています。思い出してみると、『死神の浮力』を書いている頃、和田憲明さんが演出してくれた『死神の精度』の舞台を観ました。とても誠実に、素敵な舞台にしてくれたため、客観的に楽しむことができ、そのことがいろいろ後押しもしてくれました。今回、どういう作品になるのか、楽しみです」とコメントを寄せている。