左から、水谷八重子、藤山直美、中村獅童、奥田瑛二、市村萬次郎 左から、水谷八重子、藤山直美、中村獅童、奥田瑛二、市村萬次郎

新橋演舞場2月公演『母をたずねて膝栗毛』の製作発表が1月6日、都内で行われ、出演者の中村獅童、藤山直美、奥田瑛二、水谷八重子、市村萬次郎と、作・演出のマキノノゾミが顔を揃えた。

舞台『母をたずねて膝栗毛』チケット情報

時は江戸時代。幼い頃に親に捨てられ大願寺でともに育った女旅芸人のお福(藤山直美)、魚屋の忠太郎(中村獅童)、その女房お鶴(高橋由美子)の3人が、火災にあった寺を再建するため、子どもを捨て今は羽振りよく暮らしているという母親たちを探し出し、金の無心をする旅に出るという物語。道中、山賊に襲われるも、謎の浪人・駿河弥五右衛門(奥田瑛二)に助けられながら、3人はやがて母親らしき女たち―上州水熊一家の女親分お浜(水谷八重子)、阿波で小間物屋を営むお弓(大津嶺子)、丹後国宮津藩主の側室お縫(市村萬次郎)に出会うのだが……。

会見で獅童は「この2月の喜劇シリーズには、最初に『浅草慕情』というお芝居で勘三郎兄さんと、当時はまだ勘九郎さんでしたが、ご一緒させていただいた。その後、『浅草パラダイス』として何度も上演してますが、その時初めて八重子さん、直美さんとご一緒させていただきました。印象に残っているのが、勘三郎のお兄さんに『芝居というのは泣いていただくより笑っていただくほうが大変なんだ』とおっしゃっていただいたこと」と振り返りながら、「芝居好きな方だったら、『瞼の母』や『魚屋宗五郎』などをイメージすると思います。パロディではないのですが、そういう雰囲気も十分楽しんでいただけるはず。同時にそういうお芝居を見たことのない若い世代の方も楽しんでいただけるエンターテインメントになると思う」とアピール。

奥田は「僕はなぜか舞台で褒められたことが1回もない。さらに喜劇、これも褒められる要素がひとつもない。実を言うと2年ほど前に、生涯舞台に出るのをやめようと宣言したのですが……。今回はやる、(なぜなら)藤山直美さんがいる。この人の胸中に飛び込み、なぜか抱かれている自分が見えました(笑)。みなさんの足手まといにならないよう粉骨砕身、頑張りたい」。藤山は「文化祭のようなお芝居。喜劇であり新派であり、歌舞伎であり、そして奥田瑛二さんのような変わった方も来られて(笑)…。チラシ見ましても、「アダムスファミリー」のポスターかとも思いましたが(笑)、魔除けにでもしていただいて、2月みなさんに楽しんでいただけたら」と話した。

公演は2月1日(土)から25日(火)まで。チケット発売中。

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