デジタル家電主要カテゴリの春節当日の売り上げは過去2年を下回った

財務省が4月9日に発表した2018年2月の旅行収支は1783億円の黒字で、同月の過去最高を記録した。訪日外国人は東南アジアをはじめとした各国に拡大しているとはいえ、中国や韓国などが占める割合は依然として大きい。中華圏の旧正月である春節の特需が数字を大きく押し上げた。 一方で、数年前に爆買いに沸いたデジタル家電の恩恵は薄れてきている。家電量販店の実売データを集計する「BCNランキング」で直近3年の販売台数を比較すると、主要分野でいずれも前年を下回る結果になった。

抽出したのは、デジタルカメラ、ノートPC、ワイヤレススピーカー、携帯オーディオプレーヤーの4カテゴリ。2016年春節の販売台数を「1」とした場合の指数で比較した。

デジタルカメラは18年は前年比で64.9%、ノートPCは44.6%、ワイヤレススピーカーは61.2%、携帯オーディオプレーヤーは46.9%。過去2年の水準を割り、ほぼ半減という大きな下げ幅となった。

17年は前年の税制改変に伴う不振からは回復したものの、購入アイテムが化粧品や医薬品に推移していることや「モノ」から「コト」消費への変化が与えた影響は予想以上に大きかった。小売業でも訪日外国人向けの戦略を切り替える企業は多く、デジタル家電にとって向かい風となっている。

ただ、財務省が昨年末に公開した「平成30年度税制改正大綱」には、消耗品と一般物品の免税区分の一本化や免税手続きの電子化が盛り込まれるなど、将来的にポジティブな要素もある。20年の東京五輪に向けて整備を進める方針だが、家電メーカーは「コト」消費が再度喚起される勝負所までチャンスを待つ必要がありそうだ。(BCN・大蔵 大輔)

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベースで、日本の店頭市場の約4割(パソコンの場合)をカバーしています。

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