「BCN AWARD 2014」受賞企業に贈られるトロフィー(右)

BCNは、1月17日、東京・千代田区の大手町サンケイプラザで、IT・デジタル家電のジャンル別に年間販売数量No.1メーカーを表彰する「BCN AWARD 2014」の表彰式と、すぐれた技術をもつ若者を表彰する「BCN ITジュニア賞 2014」の表彰式を開催した。会場には、「BCN AWARD」受賞企業やデータ提供店の代表者、「BCN ITジュニア賞」を受賞した学生、その指導教員などが集い、トロフィー授与や挨拶のたびに拍手が湧き起こった。

「BCN AWARD」は、全国の家電量販店、パソコン販売店、ネットショップから収集した実売データ「BCNランキング」にもとづいて、部門(ジャンル)ごとに年間の累計販売数量が最も多かった企業を表彰する賞。15回目となる「BCN AWARD 2014」の対象期間は2013年(2013年1月1日~12月31日)で、ハードウェア83部門、ソフトウェア33部門の計116部門・57社が受賞した(詳しくはこちら)。

「BCN AWARD 2014」の表彰式では、データ提供店の代表者がプレゼンターとなって、受賞企業の代表者にそれぞれトロフィーを授与した。

トロフィー授与の際には、BCNの道越一郎エグゼグティブアナリストが受賞社代表に公開インタビュー。計10社(AOSテクノロジーズ、ジャストシステム、トレンドマイクロ、弥生、ASUS JAPAN、PFU、エレコム、オリンパスイメージング、バッファロー、キヤノンマーケティングジャパン)の代表者は、道越アナリストの質問に答えるかたちで、厳しかった2013年の市場を振り返り、あわせて手応えや今後の取り組みなどを語った。

デジタルカメラ(一体型)、デジタルカメラ(一眼レフ)、交換レンズなど、計5つの部門を受賞し、トロフィーを受け取ったキヤノンマーケティングジャパン カメラ販売企画部の伊東和浩部長は、顕著になってきたデジタルカメラの高級化についてどのように感じているかと問われると、「オリンパスの方もおっしゃったように、スマートフォンの影響でシャッター数は増えている。写真に触れる機会も増えていると思う。スマートフォンにはない高級機ならではのカメラを提供し、今後も写真文化に寄与していきたい」と意気込みを語った。

●クリプトンの伊藤社長が学生に向けて三つのアドバイス――世界を視野に

続いて開催された「BCN ITジュニア賞 2014」の表彰式では、NPO法人ITジュニア育成交流協会の推薦にもとづき、前年度に実施したIT関連のコンテストで優秀な成績を収め、「BCN ITジュニア賞 2014」を受賞した5チームと個人5名に、それぞれ賞状とトロフィーが授与された。受賞した5チームのメンバーを含めると、受賞者は総勢27名に上り、壇上に入りきらないほど。受賞者には、ITジュニア育成交流協会の協賛企業から提供された副賞も贈呈される。

協会の協賛企業を代表して、クリプトン・フューチャー・メディアの伊藤博之社長が挨拶。「初音ミク」を例に挙げ、「インターネットは国境がない」と述べ、学生への三つのアドバイスとして、本当に好きなことに全力で取り組むこと、自分のつくった技術を使う人の顔を思い浮かべること、世界を視野に入れて活動することの重要性を訴えた。

最後に、「BCN AWARD 2014」の受賞社を代表して、新設部門の電子文具部門を受賞したキングジムの宮本彰社長が、「発売した商品が全部売れるワケではない、売れない商品もあるが、ときどきヒット商品が出るからこうして賞を取ることができた」など、会場の笑いを誘いながら受賞の喜びを語り、2000年に開催した「BCN AWARD」第1回から15年連続受賞している企業のように、「今後もずっと受賞したい」と意気込みを語った。

データ提供店の代表として挨拶に立ったエディオンの岡嶋昇一副会長は、この15年を振り返りながら、「IT・デジタル技術が仕事や世の中を大きく変え、いまも世の中を変革しつつある」と感慨深く語った。そのうえで、2014年は、4月の消費税増税やWindows XPのサポート終了などを受け、「山も谷もある1年になる」と予想されるが、メーカーとともに業界の発展につながるよう貢献していきたいと話し、約2時間にわたる表彰式を締めくくった。