新国立劇場オペラの2014/15シーズンが発表

2014.1.21 17:11配信
飯守泰次郎 次期オペラ芸術監督 飯守泰次郎 次期オペラ芸術監督

次期芸術監督・飯守泰次郎の就任1シーズン目となる新国立劇場オペラ2014/2015シーズンのラインアップが発表された。

「新国立劇場オペラ」の公演情報

ワーグナーの聖地、バイロイト音楽祭で長年音楽助手を務め、ドイツ・オペラを中心に手腕が高く評価される飯守泰次郎。その1シーズン目は、ワーグナーの最後のオペラ『パルジファル』で開幕する。指揮はもちろん飯守本人。演出はドイツの巨匠ハリー・クプファー、クリスティアン・フランツら世界的ワーグナー歌手など、豪華スタッフ・キャストで臨む。本作で同劇場はワーグナーの主要作品全てを上演することになる。

「オペラの中核をなすのは、やはりイタリアとドイツ」と飯守が語るように、ヴェルディの『ドン・カルロ』『運命の力』『椿姫』、プッチーニの『マノン・レスコー』と、ラインアップ全10作品のうちイタリア・オペラが4作を占める。なお『マノン・レスコー』は、2011年の東日本大震災により中止となった作品だが、同じキャストを迎えての上演が実現する。

飯守の真骨頂といえば、ワーグナー。前述の『パルジファル』に加え、「ワーグナーが自身のアイデンティティを初めて打ち出した作品」と飯守が評する『さまよえるオランダ人』も彼自身の指揮で上演。その他、モーツァルトの『ドン・ジョヴァンニ』、J.シュトラウスII世の『こうもり』、生誕150周年を迎えたR.シュトラウスの『ばらの騎士』と、ドイツ・オーストリアの名作も充実だ。

そしてシーズン最後は、おなじみの邦人作品。2012年に同劇場の演劇芸術監督・宮田慶子の演出で話題を集めた松村禎三の『沈黙』を再演。前回の中劇場での上演からスケールアップし、オペラパレスで上演となる。

特に配役には細心の配慮をしたという飯守。「作品の内容や役柄によって、どういう声を選ぶか。ソプラノひとつとっても、歌手によって声のキャラクターは全然異なるので、適した声を選ぶことが最も重要」と語る。演出についても「名作ほど解釈の許容範囲は広い。最近は読み替えや過激な手法を用いた演出も多いですが、肝心なのは作品の真価に迫り、観客を感動させられるか。そして音楽と調和すること」と基本を忘れない姿勢も強調。オペラの本場で伝統を学んだ経験も豊富な重鎮が語るだけに説得力も十分だ。飯守次期芸術監督が率いる新シーズンにも期待が高まる。

■新国立劇場オペラ2014/2015シーズン
2014年
10月 ワーグナー「パルジファル」※新制作
10月 モーツァルト「ドン・ジョヴァンニ」
11月・12月 ヴェルディ「ドン・カルロ」
2015年
1月 ワーグナー「さまよえるオランダ人」
1・2月 J.シュトラウスII世「こうもり」
3月 プッチーニ「マノン・レスコー」※新制作
4月 ヴェルディ「運命の力」
5月 ヴェルディ「椿姫」※新制作
5・6月 R.シュトラウス「ばらの騎士」
6月 松村禎三「沈黙」

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