――また、激しい曲しかやらないというBattle Gargyleは、どういった意図の元で始まったのでしょうか。
KIBA： Gargyleはわりと激しい音楽をしたりしながらも、バラードだったり明るいのだったり、ポップなのとか色々あるんですけど。ある時「激しい曲だけでやってみよう」となって、それでどうせだったら名前も変えて色々やろうと。
当時は「MC面白いですね」と言われることも多かったので、MCも無しにして。得意なことを辞めてみたら新しいことが見えるかもと思ってね。
――KIBAさん個人の活動としては夷狄もありますよね。あのバンドは曲調はパンクだし、歌詞も社会派でGargoyleとはまったく違った印象を受けました。あちらはどういった経緯で始められたんでしょうか。
KIBA：あれはギターのRYO（ZIGZO・test-No.他）くんと仲良かったんで、ふたりでセッション的な感じで始めたんです。で、セッションバンドって曲がわからないことも多いじゃないですか。どの曲をやるかわからないからノレない。でもバンドの人はノセたいから困る…みたいな悪循環を見てたから、「ノラなくて良い曲じゃあをまずやろう！」って（笑）。
それで歌詞でキツいことを言うのをやろうかって。で、パンクっぽい感じにしようかなーって。ノラなくていい曲をやろうっていうのが発端でしたね。別にあんなことを毎日考えているわけではないですけど（笑）。ああいうのも面白いかなって。
――セッションバンドだとノセにくいからノラなくていい曲を作る…、その発想の転換みたいなものが面白いです。
KIBA：諦めがいいのかもしれないですね。出来ないことはいいや、みたいなところはあるかも。僕はメタルのヴォーカルですけど、メタルのヴォーカルってやっぱりハイトーンじゃないと駄目なところがあるんですけど、僕別に高い声出ないんで、じゃあ自分に出来る事をやろう、とか。ハイトーンを練習しようと思った事は無いですね。なんつーか、こう…。自分は自分ですからね。これでやれる事をやっていくしかないというか。
――ボーカルスタイルも独特ですよね。
KIBA：それは多分最初に木工所でやってたからだと思いますよ（笑）。木工所ってうるさいから何も聴こえないんで、とにかく大きい声で歌わないといけなくて、大きい声で歌っているうちにあんな歌い方になったんじゃないですかね。
――そこで木工所がルーツになってくるんですか！
KIBA：多分（笑）。あんまり、こうとかああとか考えて無いんですけど。やれることをやってるだけで。
――良い意味でこだわりが無いんですね。
KIBA：楽しくやりたいですね。楽しいことって探すもんじゃない。大体目の前のことを楽しめるかどうかが大事なんだと。それが出来なくなったらもう駄目だと思うんで。自分が興味を持ってることについてやっている時は全てが楽しく思えるんで。必要なのは楽しむ能力だと思います。
――「常に楽しみ続けること」ってバンドではなくても、普通に生きていく上でも大事なことだと思うんですが、なかなか難しいと思います。なにかコツのようなものはあるのでしょうか。
KIBA：「死ぬ」ということを実感すればいいんじゃないですか。僕なんてもう48歳ぐらいですから、もう死ぬまでの時間がもったいないんですよね。みんないつか死ぬということはわかっているけど実感はしてないんじゃないですか。もったいないじゃないですか、楽しくない時間なんて。僕はつまんない時間なんてもったいなくて生きていけないです。人って案外ひょんなことで死にますからね。死んだら取り返しつかないですし。
僕は朝起きると、たとえば今日みたいに取材を受ける日だと、「今日はインタビューで遊ぶ日」って思ってます。「何か面白いこと聞かれると良いな。面白いこと言えると良いな。」って思って来ましたね。毎日が「○○で遊ぶ日」なんです。
そういう意味で、バンドは僕にとって1番面白い遊びです。
ライブスケジュール [ http://j.mp/1bh5fP0 ]
■Gargoyle
2月14日（金）金沢AZ
2月15日（土）神戸チキンジョージ
3月1日（土）新宿BLAZE（Battle Gargoyle）
3月8日（土）名古屋ell.FITS ALL
3月9日（日）奈良NEVER LAND
3月14日（金）岡山ペパーランド
3月15日（土）大阪ROCKTOWN
3月18日（火）広島ナミキジャンクション
3月19日（水）山口 LIVE rise SHUNAN
3月21日（金・祝）福岡DRUM SON
3月22日（土）福岡DRUM SON
4月5日（土）高田馬場CLUB PHASE
■夷狄
2月2日（日）柏Thumb Up
2月24日（月）高田馬場CLUB PHASE
3月26日（水）OSAKA MUSE
3月27日（木）名古屋ell.SIZE
3月31日（月）高田馬場CLUB PHASE
