『ROOM237』

スタンリー・キューブリック監督の傑作『シャイニング』の謎に迫り、その内容を徹底的に検証するドキュメンタリー映画『ROOM237』が25日(土)から日本公開される。キューブリック作品を研究し続ける5人の人物が全編に渡って作品への愛情と、研究成果、ウンチクを喋りまくる映画で、劇中にはアッと驚く映画も引用されている。

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『シャイニング』は、冬季閉鎖しているホテルの管理人をすることになった作家のジャックと妻、不思議な力を持つ息子が、ホテルのもつ邪悪な力によって想像を絶する恐怖を体験する様を描いた作品。スティーヴン・キングの同名小説を“原作”としながら、徹底的な脚色が行われた“キューブリック作品”として知られている。本作は、今もなお謎に包まれている映画『シャイニング』を多角的に検証するドキュメンタリーで、ジャーナリストのビル・ブレイクモア、歴史学者のジェフリー・コックス、作家のジュリ・カーンズ、音楽家のジョン・フェル・ライアン、神秘学者のジェイ・ウェイドナーが謎に迫る。

5人の研究者は『シャイニング』を気が遠くなるほど繰り返し観賞して、考え、調査し、想像し、妄想してきた。彼らは当然のように『シャイニング』以外の映画作品も資料として用いており、劇中には様々な作品が登場する。『2001年宇宙の旅』や『時計じかけのオレンジ』などのキューブリック作品はもちろん、ジョン・フォード監督の『モホークの太鼓』や、フェデリコ・フェリーニ監督の『サテリコン』、スティーブン・スピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』も登場。なぜ、『シャイニング』の謎を解明するために、メル・ギブソン監督の『アポカリプト』を引用する必要があるのか? 映画ファンであれば気になるところで、劇中にいくつの名作映画が引用されるのか数えながら楽しみたいところだ。

『ROOM237』
1月25日(土)シネクイントほか全国順次公開