ドコモは1月14日に、auとソフトバンクモバイルは1月16日に、春恒例の「学割キャンペーン」を開始した。学生・子どもと家族が同時にスマートフォンを購入すると、スマートフォンの端末代が割引になるキャンペーンも実施するなど、今年はこれまで以上に「家族みんなでおトク」という側面が強まっている。

●売れ行きNo.1、「iPhone 5s/5c」の累計販売台数はソフトバンクがトップ

家電量販店の実売データを集計した「BCNランキング」によると、いま、最も売れているスマートフォンは、ドコモ、KDDI(au)、ソフトバンクモバイルが取り扱うアップルの「iPhone 5s」だ。次点は同じアップルの「iPhone 5c」で、iPhoneはキャリアを問わず人気を集めている。最新機種「iPhone 5s」「iPhone 5c」に限ったキャリア別販売台数シェアは、発売から約4か月たった2014年1月19日までの累計で、ソフトバンクモバイル40.4%、au31.2%、ドコモ28.4%と、およそ「4対3対3」の比率で、ソフトバンクモバイルが引き続きトップに立っている。

●検証1「学割」:

各社とも基本使用料3年間無料 「学割」は子どもをもつ家族みんなのためのキャンペーン

まずは、メインの「学割キャンペーン」からみていこう。キャンペーンの内容は3社とも横並びで、差はほとんどない。例えば、売れ行きNo.1・No.2の「iPhone 5s/5c」をMNPで購入する場合、「学割」を申し込んだ学生本人はもちろん、その家族も、最大3年間、月額980円または780円の基本使用料が無料になる。「学割」と銘打ってはいるものの、実際には「子どもをもつ家族みんなのためのキャンペーン」だ。

適用人数が多いほど、割引額の合計は多くなる。同居していなくても、最大10回線まで「家族」として割引を適用できるので、例えば、子ども・自分・祖父母と3世代のキャリアを統一すれば、トータルでかなりおトクになる上、家族間無料通話などで通話料金も抑えることができる。

●検証2「学割プラスα」:端末代の値引きなどのキャンペーンも各社ほぼ同じ

学割キャンペーンと同時に、auは「U25家族セット割」、ソフトバンクは「学生家族まるごと割」を開始した。同日、同一店舗でスマートフォンを2台以上同時に購入するなど、指定の条件を満たせば、端末代を割り引くキャンペーンだ。割引額は、スマートフォン1台につき、ともに最大1万500円。ドコモも、学割キャンペーン「ドコモの学割2014」に申し込んだ学生の家族を対象に「学生家族いっしょ割」を展開。こちらは端末代ではなく、通信料金から1年間で約1万円割り引く。適用条件や割引方法は若干異なるが、割引額はほぼ同じ。「学割」と併用できるこうした「学割プラスα」のキャンペーンにも目を向けよう。

●検証3「機種限定・端末代値引きキャンペーン」:

トータルコストに差 いまならソフトバンクが一番安い

さらにソフトバンクは、1月22~31日の期間限定で、MNPを利用してスマートフォンを購入する場合に、端末代を2万1000円割り引くキャンペーン「のりかえサポート」の対象機種に「iPhone 5s/5c」を追加。一括払いの場合は本体価格からの値引きとなり、分割払いの場合は、「2万円キャッシュバック(2万円分の商品券プレゼント)」か、1ポイント1円相当として使える「ソフトバンクポイント2万4000ポイント付与(1000ポイント×24か月)」のどちらかを選べる。

ソフトバンクの学割キャンペーン「ホワイト学割with家族2014」と「学生家族まるごと割」「のりかえサポート」は、それぞれの条件を満たしていれば併用でき、「iPhone 5c」なら、さらに最大1万500円キャッシュバックする「iPhone 5c 購入サポート」も併用できる。学生が「学割」に申し込んで「iPhone 5c」の16GBモデルを購入する場合を想定すると、本体の実質負担額は各キャリアとも同じ0円なので、「のりかえサポート」「iPhone 5c購入サポート」による最大3万1500円の割引分だけ、トータルコストが下がる。「iPhone 5c」向けに、ドコモは「月々サポート増額キャンペーン」、auは「iPhone 5c ポイント割引」を実施しているが、それらの割引額より、「のりかえサポート」+「iPhone 5c購入サポート」の割引額のほうが大きく、いまなら、2万円程度、ソフトバンクが安い。

学割キャンペーン実施中は、キャリアを問わず、条件に該当すれば通常よりスマートフォン・携帯電話を安く手に入れられるチャンス。端末代と毎月の通信料金を合算した2年/3年間のトータル費用を自分で計算したり、店員に相談したりしながら、最安パターンを探ろう。

*「BCNランキング」は、全国の主要家電量販店・ネットショップからパソコン本体、デジタル家電などの実売データを毎日収集・集計している実売データベース(パソコンの場合)で、日本の店頭市場の約4割をカバーしています。

※本記事で紹介したキャンペーン内容・料金などは、2014年1月23日時点のものです。最新情報は、各キャリアのウェブサイトでご確認ください。

※料金は、すべて消費税5%時の税込みの金額です。

【2014年2月3日追記】

※ソフトバンクモバイルの「のりかえサポート」は、キャンペーン期間が延長され、受付終了日は2014年3月31日に変更されました。

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