『紙の月』で主演を務める宮沢りえ

角田光代の同名小説『紙の月』が、宮沢りえ主演で映画化される。『桐島、部活やめるってよ』の吉田大八が監督を務め、2015年に全国公開される。

本作は、バブル崩壊直後の1994年を舞台に、真っ当な人生を歩んでいた平凡な主婦が起こした大金横領事件の顛末を描くサスペンス・エンタテインメント。宮沢は、夫とふたり暮らしの平凡な主婦・梅澤梨花を演じる。原作小説『紙の月』は、今年の1月からNHKで原田知世主演でドラマ化もされている。

宮沢は「七年ぶりの主演映画になります。とても鮮度の高い静かな興奮が心と体を満たしております。吉田大八監督という心強いリーダーと共に作品創りに携われるのも大きな楽しみです。まだ、出会ったことのない自分を発見できる映画になるよう頑張りたいと思います」とコメント。

原作者の角田は「おおざっぱにいってしまえば主婦による横領事件を描いた『紙の月』が、映画になって、たんなる一事件を超えた、どんな世界になるのか、今からとても楽しみにしています」とメッセージを寄せている。

吉田監督は「おそらくこの話はメロドラマなのだと思いますが、実はメロドラマが何なのかよくわかっていません。感情が世界の論理に牙を剥く瞬間をどう描くのか? ただひたすら、カトリック聖歌とシド・ヴィシャスのマイウェイを交互に聴きながら考えています」と語っている。

映画は本日クランクインを迎え、3月中旬にクランクアップを予定している。

『紙の月』
2015年 全国ロードショー