『ゼロ・グラビティ』(c) 2013 WARNER BROS.ENTERTAINMENT INC.

大ヒット公開中の『ゼロ・グラビティ』の日本での興行収入が30億円を突破した。3D上映、IMAXでの上映を観賞している観客が多く、配給元は「映画の見方が多様化する中、お客さまが映画の特性に合わせて、より良い環境を選択する時代」の到来が本作のヒットに結びついたと分析する。

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本作は地上から600キロメートル上空で突発的な事故に遭遇し、無重力(ゼロ・グラビティ)空間に放り出されたメディカル・エンジニアのライアン・ストーン博士(サンドラ・ブロック)とベテラン宇宙飛行士マット・コワルスキー(ジョージ・クルーニー)が地球との交信手段も絶たれ、酸素残量が2時間になってしまった状態から生還を試みる姿を描いている。

本作は昨年10月に全米での公開をスタートし、すぐさま10月の全米公開作品のオープニング記録を塗り替えた。その後も全世界51か国でランキング首位を獲得し、昨年12月13日に日本でも公開をスタート。当初から「この映画は3Dで観た方が良い!」「IMAXで観て楽しかった」などの声が多く挙がった。その結果、全観客の81.6パーセントが3D版を観賞。IMAX版のシェアは18.9パーセントで、この数字は109シネマズがIMAXを導入して以来、拡大公開作品としては史上初の数字となる。また、新音響システム“DOLBY ATMOS”の導入劇場での上映も盛況で、観客の多くが“映画館でしか味わえない体験”を求めていることが伺える。

配給元のワーナー・ブラザース映画は「当初の予想を大幅に上回る大ヒットとなりました。サンドラ・ブロック&アルフォンソ・キュアロン監督の12月の来日キャンペーン、1月のゴールデン・グローブ賞受賞、アカデミー賞最多10部門ノミネートと賞レースの波にも乗り、劇中の『ゼロ・グラビティ』のように予測出来ない状況を嬉しい悲鳴をあげながら、宣伝スタッフ全員で乗り切りました。主人公と共に、過酷で、感動的な宇宙体験を楽しんで欲しいと伝えてきましたので、このような結果に繋がって、嬉しい限りです。この作品を通して、映画の見方が多様化する中、お客さまが映画の特性に合わせて、より良い環境を選択する時代になってきたのだ、と実感しております」とコメント。今後、オスカー授賞式が近づくことでさらに動員を伸ばすことが予想される。

『ゼロ・グラビティ』
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